菅野、則本らは海外FA権取得まで動きなしか
2018年のNPBのフリーエージェント(FA)戦線は、パ・リーグ打点王の浅村栄斗が埼玉西武から東北楽天へ、セ・リーグMVPの丸佳浩も広島から巨人への移籍を表明するなど、キャリア全盛期を迎えている大物選手が新天地での挑戦を選んだ。そのほか、炭谷銀仁朗が埼玉西武から巨人へ移り、中村剛也は埼玉西武への宣言残留を選択。残るは、まだ去就が未定となっている西勇輝(オリックスからFA)ただ1人となった。
まだ今季のFA市場も幕を閉じていないが、来季に目を向けると、やはり各球団の主力クラスに、順調にいけば、FA権を取得する選手がいる。特に注目なのが、FAによる他球団への流出が相次いでいる埼玉西武。今年の浅村に続いて、主力である秋山翔吾外野手が来季中に海外FA権を取得する見込みとなっている。
11月の日米野球にも侍ジャパンの一員として出場した秋山は、MLBでのプレーも視野に入れているとされ、権利行使となれば、NPB、MLB入り乱れての争奪戦となるのは間違いない。毎年のように主力がFA移籍している埼玉西武としても、これ以上の流出は避けたいところで、走攻守三拍子そろったNPB屈指の外野手の周囲が騒がしくなる。
そして丸が巨人へ移るセ・リーグ3連覇の広島でも順調にいけば、菊池涼介内野手、會澤翼捕手、野村祐輔投手、今村猛投手らが国内FA権を取得する見込み。菊池、會澤は野手の中でも代えがきかない人材だけに、広島としても手をこまねいているわけにもいかないだろう。ファミリー色が強く、ビジネスライクな球団ではないが、主力流出阻止へ今季の契約更改から何らかの手を打ってくる可能性もあり、目が離せない。
鷹からはサファテ、今宮、中村、松田宣がFA権取得へ
日本一に輝いた福岡ソフトバンクからは、今季を故障で棒に振ったデニス・サファテ投手、今宮健太内野手、中村晃外野手が国内FA権を、松田宣浩内野手は海外FA権を取得する見込み。松田宣は4年前にFA権を行使してMLB移籍を目指した経緯はあるが、すでに35歳。チームの顔でもあり、さらには他球団を遥かに凌駕する好条件を提示する福岡ソフトバンクだけに、他の選手共々、他球団に移る可能性は低いだろう。
巨人・菅野智之投手、東北楽天・則本昂大投手という絶対的エースも来季中に国内FA権を取得する見込みだ。また、外国人選手でもサファテのほか、東京ヤクルトの主砲ウラディミール・バレンティン外野手も国内FA権を取得し、2020年からは外国人枠を外れる見込みだ。今季も大きな注目を集めたFA市場。来季はどの選手が権利を行使し、市場を賑わすことになるだろうか。
上記選手のほか、来季FA権取得が見込まれる主な選手は次の通り。
◯中日
田島慎二投手(国内)
松坂大輔投手(海外)
◯東京ヤクルト
青木宣親外野手(海外)
大引啓次内野手(海外)
中村悠平捕手(国内)
◯阪神
能見篤史投手(海外)
藤川球児投手(海外)
◯横浜DeNA
伊藤光捕手(国内)
◯北海道日本ハム
中島卓也内野手(国内)
◯埼玉西武
十亀剣投手(国内)
◯東北楽天
美馬学投手(国内)
銀次内野手(国内)
岡島豪郎外野手(国内)
◯千葉ロッテ
益田直也投手(国内)
鈴木大地内野手(国内)
◯オリックス
安達了一内野手(国内)
(Full-Count編集部)
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