「しっかり基礎体力、土台を作ろうと思って、(大学の)4年間を過ごしてきた。それをプロの舞台で発揮できたらと思います」。
千葉ロッテからドラフト3位指名を受けてプロ入りした左腕・小島和哉投手。浦和学院高校2年春にセンバツを制し、早稲田大学に進学と、エリート街道を突き進んできた。
早大では1年春のリーグ戦から登板し、2年秋のリーグ戦では、明治大学・柳裕也投手(現・中日)、星知弥投手(現・東京ヤクルト)らを抑えて、リーグトップの防御率1.60を記録する。しかし3年時には成績を落とし、「悪いときなりにやるべきことがある。そこは勉強できたかなと思います」と当時を振り返った。
4年春のリーグ戦では4勝3敗、防御率2.29と巻き返すと、最後のリーグ戦では2試合連続完封勝利を収めるなど、プロ入りに向けたアピールに成功した。
千葉ロッテは慢性的なサウスポー不足
千葉ロッテはここ数年、左投手不足にあえいでいる。今季もチーム全体で左投手が白星を挙げた数は、わずかに4つだった。つまり今年のルーキー左腕は、キャンプ、オープン戦のアピール次第でチャンスを与えられる可能性が高い。
新入団選手発表会で「大学から指名していただいているので、1年目から即戦力で活躍できるように」と、自身の立場に対する自覚を口にした小島投手。目標は、先発ローテーション入りと10勝だ。
また、来年から早大の監督を務める千葉ロッテのOB・小宮山悟氏からは「1年1年が勝負だぞ!」と言葉をかけられたという。「そのための準備をしっかりやっていきたいと思います」。かつてのセンバツV左腕が、厳しいプロの世界で第一歩を踏み出した。
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