【試合戦評】オリックスの先発・吉田一投手が自身初の完封勝利。公式戦通算10万号はマレーロ選手の一発

パ・リーグ インサイト

2017.9.29(金) 00:00

昨日は試合が雨天中止となったため、実質今日が初戦となる千葉ロッテとオリックス。千葉ロッテは、2年目の成田投手をプロ初先発マウンドへ送る。2015年の夏の甲子園、2回戦で16奪三振をマークし、「秋田のドクターK」として注目を集めた成田投手。今季は中継ぎで2試合に登板し、いずれも無失点。今日は、満を持してまっさらなマウンドへ上がる。

一方、オリックスの先発は今季初先発の吉田一投手。ここまでは全て中継ぎとして27試合に登板しており、先発登板は2015年8月30日の千葉ロッテ戦以来2年ぶり。先発として3年ぶりの白星を挙げられるか、期待がかかる。

試合は投手戦の様相を見せた。成田投手は、直球主体ながらも落差のあるチェンジアップやスライダーを巧みに使い、4回までオリックス打線を1安打に抑える好投を見せる。

一方の吉田一投手も負けてはいなかった。ストライクゾーンいっぱいに直球を散らしながら投げることで打者に的を絞らせず、凡打の山を築き上げる。こちらも4回まで鴎打線を1安打に抑え、序盤4イニングスを終えて試合は0対0で進む。

5回表、ついに試合が動いた。1死から6番・中島選手が内野安打で出塁すると、続くT-岡田選手が外角高めの直球をタイミングよく振り抜き、打球は右翼席へと一直線。日本プロ野球公式戦通算99,999本目となったT-岡田選手の第30号2ランで、オリックスが2点を先制した。

オリックス打線の勢いは止まらない。6回表、2死から3番・吉田正選手が死球を受けると、続くマレーロ選手が高めの直球を振り抜く。打球はもの凄いスピードで伸びていき、左翼席中段へ飛び込む第19号2ランとなる。日本プロ野球公式戦10万号となるメモリアルな一発で2点を追加し、オリックスが4対0とリードを広げた。

この心強い援護を受けて、吉田一投手は試合終盤も存分に持ち味を発揮する。9回裏までを投げて被安打3、奪三振2、与四球1、無失点とテンポの良い投球で三塁すら踏ませず、今季初先発で自身初の完封勝利をマーク。来季へ向けて、大きなアピールに成功した。

試合は4対0でオリックスが勝利し、敗れた千葉ロッテは3安打と打線が沈黙。しかし、プロ初スタメン起用となった大木選手が3回裏にプロ初安打、初盗塁をマークした。育成枠から支配下登録を勝ち取った苦労人が、どのようにポジション争いに絡んでくるだろうか。今後の展開に目が離せない。

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