【試合戦評】10安打10得点の猛攻で楽天が福岡ソフトバンクに快勝。先発の美馬投手は7回無失点で今季11勝目

パ・リーグ インサイト

2017.9.25(月) 00:00

福岡ソフトバンクと楽天のカード3戦目。昨日の2戦目では、楽天の則本投手が、野茂英雄氏以来24年ぶりとなる4年連続200奪三振の快挙を達成したものの、試合は1点差で福岡ソフトバンクが勝利した。今日の試合の先発は、福岡ソフトバンクが千賀投手、楽天が美馬投手である。

千賀投手は規定投球回まであとわずか。楽な気持ちで自身の力を発揮して、個人タイトルの獲得も視野に入れたいところだ。対する美馬投手は、前回のバースデー登板で自身初の2桁勝利を達成した。その良い流れを引き継ぎ、チームの2位浮上を後押ししたい。

試合は序盤から大きく展開した。千賀投手は初回から制球に苦しみ、楽天打線はその乱調を見逃さない。1回表、先頭の茂木選手が四球を選び、続く藤田選手が犠打を決め、2死から4番・ペゲーロ選手も四球で出塁する。この2死1,2塁の好機で、5番・銀次選手がストライクを狙った球を狙い打ち。千賀投手の隙を攻め立て、楽天が早くも2点の先制に成功する。

2回表からも、楽天打線は攻撃の手を緩めなかった。初回と同じく、先頭の聖澤選手が四球を選び、続く岡島選手が犠打を決める。2死2塁から、1番・茂木選手がフェンス直撃の適時二塁打。さらに3回表には、1死から4番・ペゲーロ選手、5番・銀次選手が連打を放ち、1死1,2塁とすると、6番・ウィーラー選手が甘く入った変化球を強振する。打球は左翼席に飛び込み、第30号3ランに。序盤3イニングス全てで得点し、楽天が6点の大量リードを握った。

6回表も、先頭の聖澤選手が安打を放ち、続く岡島選手がこの試合2つ目の犠打を成功させ、9番・嶋選手が四球を選び、2死1,3塁から、2番・藤田選手が適時打。楽天がスコアを7対0とし、完全に試合の主導権を手中に収める。

大量援護に恵まれた美馬投手は、千賀投手とは対照的に安定した投球を見せた。福岡ソフトバンク打線をまったく寄せ付けず、ピンチらしいピンチを背負ったのも、7回裏のみ。そこも1死1,2塁から福田選手を併殺に仕留め、福岡ソフトバンクの反撃を完璧に封じ込める。

美馬投手の好投に乗せられたのか、試合終盤も楽天打線が攻勢を仕掛けた。8回表、先頭のオコエ選手が死球、続く岡島選手が四球で出塁し、9番・嶋選手が2点適時二塁打。1死2塁から2番・藤田選手も適時二塁打を決め、この回3得点。スコアはついに10対0となる。

10点リードの8回裏は、2番手の高梨投手が走者を出しながらも無失点。9回裏は、3番手の入野投手が中村晃選手に2ランを浴びるものの、4番手の濱矢投手が最後のアウトを取り、ゲームセット。

試合は10対2で楽天が勝利。投打で福岡ソフトバンクを圧倒し今カード勝ち越しを決めた。先発の美馬投手は7回を投げて被安打5、奪三振6、無四球無失点で、今季11勝目。前回登板から良い形で連勝を果たした。今日はリーグ2位・埼玉西武の試合がないため、楽天と埼玉西武のゲーム差は「2.5」に。残り試合数は、楽天が倍近く多い。「2017 ローソンチケット クライマックスシリーズ パ」ファーストステージの本拠地開催権を懸けた2位争いは、シーズン最終盤までもつれ込みそうだ。

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