交流戦の頂点を争うのは、パ・リーグの上位2チームとなった。福岡ソフトバンクが18日、阪神に勝利して12勝4敗1分とし、交流戦優勝に王手。だがそれを0.5ゲーム差で追う千葉ロッテの勢いも止まらない。交流戦最後のカード、巨人戦、連勝で勝ち越しを決め、11日の東京ヤクルト戦以降、7連勝とした。
同点の5回2死2,3塁、角中選手が右中間席へ2試合連続の本塁打となる4号3ラン。「3塁にジェイソン(スタンリッジ)がいたので、何とか打って(6回の投球まで)休む時間を与えてあげようと思っていた」と、うなずいた一撃。相手先発の小山投手も呆然の表情。その直前、代打の井口選手をフォークで空振り三振に仕留めたのは巨人にとって大きかったが、2死になっても、パ・リーグ打率トップを独走する男の勝負強さは圧巻だった。3回2死2塁、中堅へ適時打を放ち、この日は計4打点。この場面、低めの難しい球をはじき返す技ありの一打だったが「あれが一番簡単なんで」と平然と語ってファンを笑わせた。打率は.348。2012年のリーグ首位打者が、ヒットを量産中だ。
先発のスタンリッジ投手は7回2失点と役割を果たし、盤石の中継ぎ陣が試合を締めた。不動の3番打者・角中はこの7連勝中の間、29打数10安打と安定した働きでチームに貢献。だがそれ以上にチームの充実ぶりに手応えを感じているようで「すごいですね」と笑顔を見せた。
交流戦最終戦、福岡ソフトバンクとのある意味「一騎打ち」となった形。だが、チームはいたって平常心だった。「ソフトバンクが勝ったら意味はない。自分たちは勝つしかないので。頑張ります」と角中選手はヒーローインタビューでファンに語った。伊東監督も「そういうことは意識せず、今日と同じ形で臨みたい。欲を出すことなく、ボールを追いかけたい」と、巨人との試合だけに集中した。
リーグ成績では福岡ソフトバンクとは6.5ゲームもの差がある。だが、千葉ロッテもこれで貯金13。交流戦期間中にも福岡ソフトバンクに優勝マジックが点灯する可能性もあったが、千葉ロッテがしぶとさを発揮した。このまま千葉ロッテが8連勝で交流戦の逆転優勝となれば、リーグ戦再開にもいい勢いがつきそうだ。
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