大差決着でNYファンは不満「盗まれた」「アンドゥハーこそ新人王」
エンゼルスの大谷翔平投手は12日(日本時間13日)、ア・リーグの「ルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人王)」に選出された。接戦が予想されていたヤンキースのミゲル・アンドゥハー内野手とは48ポイントの大差で決着。チームメートが2位に終わったことで、ヤンキースの選手たちは「マジか」「オレのミギーは奪われた」と異論を示している。
マイク・トラウト外野手、アルバート・プホルズ内野手らエンゼルスのチームメートが大谷受賞を祝福するメッセージを次々と出す中、受賞を逃したアンドゥハーのチームメートは苦々しさをにじませていた。
ヤンキースのユストゥス・シェフィールド投手は新人王決定を受けて、自身のツイッターを更新。「オオタニの今季について他意はないが、オレの仲間、ミギーは(タイトルを)奪われた……あり得ないよ」。今季3試合登板で防御率10.13に終わった若手左腕は、失望を隠しきれない様子だ。
一方、正遊撃手のディディ・グレゴリアス内野手は、恨むような表情の絵文字とともに「マジか」と一言ツイート。すると、返信欄にはアンドゥハーを愛するヤンキースファンが集結した。
「盗まれたんだよ、サー(グレゴリアスの愛称)、盗まれたんだ」
「ジャッジは昨年MVPを奪われた。そして今や、アンドゥハーが新人王を奪われた」
「真の新人王は誰なのか、みんなわかっているよ」
「そうだ。ヤンキースだから、票が集まらないんだ」
「まさに同感だよ。ディディ」
「同感だね!!!! 彼(オオタニ)はシーズンの半分で故障していたし、全くもって新人ではないんだから」
「ミギーは多くのヤンキースの選手たちが怪我していたりスランプに陥っていた際、ペナントレースでヤンキースを牽引してくれた。彼こそが新人王だ」
主砲ジャッジは冷静、アンドゥハーとトーレスを称賛
ニューヨークのファンの一部は、昨オフの争奪戦でヤンキースを選ばなかった大谷にヤンキースタジアムでの試合でブーイングを浴びせるなど、常々批判的だった。そして、華麗な二刀流旋風を巻き起こした男が新人王争いでアンドゥハーに勝利したことで、投票結果に対する不満を露わにした。
ヤンキースの宿敵レッドソックスの地元ボストンの放送局「NESN」(電子版)では、このグレゴリアスのツイッターの反応を取り上げ「オオタニがア・リーグ新人王を受賞したことに心打たれていないディディ・グレゴリアス」との見出しでレポート。「今シーズンのア・リーグ新人王に輝くチャンスが、ニューヨーク・ヤンキースの2名に残されていた。けれども、その栄誉はブロンクスに戻ってくることはない」「間違いなく不公平な判断がある一方で、あるヤンキースの人物は新人王の結果に正直喜んでいないのである」と伝えている。
一方で、昨季新人王に輝いた主砲のアーロン・ジャッジ外野手は、インスタグラムで「この2人は何という(驚くべき)1年を過ごしたことだろう! 君たちのキャリアが進展していくのが待ちきれないよ」と投稿。最終候補に残っていたアンドゥハーとグレイバー・トーレス内野手の2人を改めて称えたが、4月に対戦した際に「(ジャッジが)一目惚れした」と地元メディアが伝えていた大谷については言及しなかった。
いずれにしても、2年連続でヤンキースから新人王が誕生することを期待していたニューヨークの人々にとって、残念な結果となったことは確かなようだ。
(Full-Count編集部)
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