来季は「必ず先発の枠をつかみ取る」
13日、福岡ソフトバンクの左腕・笠谷俊介が契約更改に臨み、50万円アップの推定590万円でサインした。
今季は1軍で自己最多となる9試合に登板したが、防御率7点台と結果を残すことができなかった。それでも2軍では17試合で7勝(5敗)をマークした。笠谷は今季を振り返り「自分の中で一番苦しんだシーズンでした」という。
「3月の2軍戦で自信をなくし、そこからどうしていいのかわからなくなって……。試合で投げるのも楽しくないし『野球って難しい』と思っていました。自分の真っ直ぐが投げられなくて、正直、投球障害になっていました」
それでもファームのコーチ陣が笠谷を気にかけ、いろいろなアドバイスをくれたという。「心技体という言葉がありますが、自分の中では技心体だと思っていて、技術が安定すれば心が落ち着くし、それで身体もできてくる。そう思って、自分の真っ直ぐを取り戻したいという一心でコーチの方々と練習を重ねて、6、7月ごろに答えを見つけることができました」と笠谷。「後は(まっすぐの)伸び、切れ、コントロールを磨くことを目標にやっていくだけ」と、今は完全に前向きだ。
球団も「自分で考えて、自分のことを信じて、最後に伸びてきた」ことを評価。わずかながらではあるものの、笠谷の心の強さと来季への期待度からアップ提示となったようだ。
来季の目標を尋ねると「必ず先発の枠をつかみ取りに行きます。その準備もしているし、絶対に負けたくない」と力強く語った。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)
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