【MLB】ソーシア前監督が独白、大谷翔平を指揮する喜び「関わることができてとても光栄」

2018.11.12(月) 09:42 Full-Count 盆子原浩二
2018年シーズンをエンゼルスで共に戦ったマイク・ソーシア前監督(右)と大谷翔平※写真提供:Full-Count(写真:Getty Images)
2018年シーズンをエンゼルスで共に戦ったマイク・ソーシア前監督(右)と大谷翔平※写真提供:Full-Count(写真:Getty Images)

19年の監督生活を終え今季限りで勇退「個人的にも、球団にもいい決断だった」

 今季、大谷翔平投手を投打の二刀流で起用し、全米を沸かせたエンゼルスのマイク・ソーシア前監督。今季終了をもって契約が満了。惜しまれながらユニホームを脱いだ。この度、チームを19年間指揮した名将が「Full-Count」の単独インタビューに応じ、大活躍を見せた大谷、さらには自身の将来について語ってくれた。

 慣れ親しんだユニホームを脱いでから約1か月、ソーシア氏はいつもと変わらない笑顔を浮かべると、現在の心境を語った。

「個人的にとっても、球団にとってもいい決断だったと思う。将来また監督として必要としてくれる球団があればまた考えたいと思う。常に準備はしておくつもりだ。だが、エンゼルスから離れるいいタイミングだったとは思う」

 ソーシア氏はこれまで数々のスター選手を輩出。ダリン・アースタッド外野手、ギャレット・アンダーソン外野手、フランシスコ・ロドリゲス投手、アルバート・プホルス内野手、マイク・トラウト外野手ら思い出の選手たちの名を挙げ、「とてもいい選手ばかりで、とても幸運だった」と“教え子”たちに感謝の言葉を並べた。

 監督最終年には、日本から来た大谷をチームに加え、投打の二刀流起用という新たな挑戦に臨んだ。本格的な二刀流選手を監督するのは、1918年にベーブ・ルースが所属したレッドソックスのエド・バーロー監督以来、100年ぶりのこと。大谷は数々の記録を打ち立て、指揮官の起用に応えた。

「ベーブ・ルース以来だったね。ショウヘイが成し遂げたことは、とてつもないことだ。それに関わることができてとても光栄だ。これから彼が活躍することを、私だけではなく数多くの人々が望んでいる。彼が来季、打席に立つことを楽しみにしているし、2020年、また二刀流で活躍するとを期待している」

 オープン戦では結果が残せず、米メディアからは懐疑的な見方もあったが、開幕前にソーシア氏はシーズンでの活躍を予想していたのだろうか。「予想していたよ」と即答すると、「実際にシーズンが始まってどうなるか、キャリアがどうなるかという点では分からなかったが、彼の才能は疑う余地がない。これからも経験を重ねて、選手として成熟していく」と、さらなる活躍を確信していた。

19年の監督生活を終え今季限りで勇退、大谷を改めて絶賛「才能は疑う余地がない」

 大谷は投げては160キロを計測し、宝刀スライダー、スプリットで打者から空振りを奪う。そして、打っては特大アーチを描き、走っても快足を飛ばして次の塁を陥れる。グラウンド上で八面六臂の働きを見せる姿は、ベンチから見ても特別だったという。

「彼ができることはとても多い。速球だけでなくスライダー、スプリットも素晴らしい。打者としてはパワーとスピード。今まで彼ほど投球をしながら、打撃でも貢献してきた選手は見たことがない。盗塁も10個だ。彼のプレーを見るのは楽しかったし、これからも楽しみにしている」

 19年もの長きにわたり、指揮を振るってきたソーシア氏。その野球観は過去、そして現在もブレることはない。

「例えば、やはり強いチーム、優勝するようなチームは、投手と捕手の関係性ができている。走塁ではできるだけ積極的に次の塁を狙うこと。打撃ではカウントによってアプローチを使い分ける技術。マウンドではゲームプランに従うこと……。野球は小さな要素が全てつながっていて、その全てがとても大切になる」

 2000年から監督に就任し、02年には球団史上初のワールドシリーズ制覇に導いた。通算1650勝1428敗、勝率.536は球団歴代監督の中で最高となっている。現在は束の間の休息を楽しんでいるが、今後再びユニホームを着る機会はあるのだろうか。

「とりあえずリラックスして、機会をうかがいたい。もし機会がなければ、それはそれでオーケーだ」

 11月27日で60歳を迎えるソーシア氏だが、“ベースボール”に対する情熱が尽きることはない。数々の名勝負を生み出した知将が、再びグラウンドに戻ってくる日も近いかもしれない。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

記事提供:Full-Count