昨夜の試合は森選手の2安打2打点の活躍で、埼玉西武が勝利した。カード勝ち越しを決めたい今日の試合では、先発マウンドに岡本投手を送る。前回登板の楽天戦では、5回4失点(自責1点)と悔いの残る内容。今日は巻き返しとなる好投を見せることができるか。また、今日からファームで調整中だった主砲・中村選手が復帰する。復活の主砲のバットにも期待したい。
対する千葉ロッテの先発はチェン投手だ。8月は主に中継ぎとしてマウンドに上がる機会が多かったが、防御率2.25と安定した成績を残している。前回登板のオリックス戦では先発のマウンドに上がり、5回2失点と安定した投球を見せた。今日の試合でも同様に好投を披露し、カード成績を五分に戻したい。
初回、岡本投手は得点圏に走者を背負いつつも、後続を打ち取って無失点に切り抜ける粘りの投球を見せた。対するチェン投手も、安打で出塁を許したものの、勢いのある直球で進塁を許さない立ち上がり。両投手の好投によって、試合序盤のスコアボードには0が並んだ。
両チーム無得点で迎えた3回裏、1死2塁から2番・源田選手が今季128安打目を放ち、1981年に石毛宏典氏がマークした新人最多安打記録を更新。球団史に新たにその名を刻んだ。
試合が動いたのは4回表だった。先頭の鈴木選手が死球で出塁すると、続くペーニャ選手が高めに甘く入った変化球をフルスイング。打球はメットライフドームの通路を越え、場外へと消える特大の10号2ランとなる。5回表にも、1死から9番・吉田選手の2号ソロで追加点を挙げ、頼れる4番と女房役の一発で千葉ロッテが3点のリードを握った。
埼玉西武は5回裏から反撃に出る。先頭の中村選手が四球を選んで出塁すると、2死1塁から1番・秋山選手が内角高めの変化球を捉えた。打球は右翼席へ飛び込む22号2ラン。今季は長打でもチームに貢献している秋山選手の一振りで、埼玉西武が点差を1点に縮め、試合は後半の攻防を迎えた。
しかし、千葉ロッテが1点リードを握る3対2で迎えた6回表、千葉ロッテ打線が埼玉西武を再び突き放す。2死から5番・角中選手が安打で出塁すると、続く6番・中村選手が低めのフォークをうまくすくい上げて、左翼席に叩き込む7号2ラン。1点差に迫られた次の回に、すぐさまリードを3点に戻した。
埼玉西武も簡単には引き下がらない。その裏、2死から3者連続四球で満塁の絶好機を作ると、8番・外崎選手が左前へ2点適時打を放って点差を1点に縮める。しかし、千葉ロッテはさらなる追撃を許さなかった。直後の7回表には1死1塁から代打・パラデス選手が右翼席に飛び込む9号2ランを放って、再び3点のリードを握った。
再び追い上げを図りたい埼玉西武打線は、8回裏に6番・栗山選手が9号ソロを放って1点を加え、反撃ののろしを上げる。
そして2点を追う9回裏、埼玉西武打線が驚異の粘りを見せる。1死から3番・森選手が四球を選んで出塁すると、4番・浅村選手が左中間を破る適時打を放ってまずは1点差に迫る。さらに5番・山川選手が四球を選ぶと、1死1,2塁から6番・栗山選手が同点適時打。土壇場で埼玉西武が同点に追い付き、試合は延長戦に突入した。
7対7で迎えた10回表、埼玉西武の守護神・増田投手に対して千葉ロッテが攻勢に出る。1死から2番・荻野貴選手と3番・鈴木選手が連打で1,3塁と好機を作ると、4番・ペーニャ選手が犠飛を放って1点の勝ち越しに成功。何としても欲しい次の1点を、千葉ロッテがもぎ取った。
10回裏のマウンドには2年目・成田投手が上がり、プロ初登板を果たす。1死2,3塁のピンチを背負ったものの、マウンドを引き受けた田中投手が後続を併殺に打ち取り、古巣相手に2年ぶりのセーブを挙げた。
試合は逃げ切りの継投に成功した千葉ロッテが8対7で埼玉西武に勝利。再三の追い上げを受けながらも、粘り強く勝利を手繰り寄せた。また、10回裏の緊迫した場面で登板したことは、2年目の成田投手にとっては大きな経験になっただろう。敗れた埼玉西武は打線が追い上げを見せながらも、救援陣が踏ん張りきれなかった。
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