【試合戦評】サファテ投手がシーズン歴代最多セーブ記録を樹立。延長戦を制し、福岡ソフトバンクのマジック「11」

パ・リーグ インサイト

2017.9.5(火) 00:00

今日からオリックスは、マジックを点灯させて勢いに乗る福岡ソフトバンクを迎えての2連戦。初戦となる今日の試合の先発は、オリックスが金子千尋投手、福岡ソフトバンクがバンデンハーク投手だ。両者の投げ合いは8月15日に一度あり、その試合はバンデンハーク投手に軍配が上がっている。

試合は福岡ソフトバンクが初回から優位に立った。1死から2番・今宮選手が三塁打で出塁すると、続く中村晃選手が四球を選び、1死1,3塁の絶好機。ここで4番・柳田選手が真ん中に入った変化球を簡単に右前に運んで、先制の適時打とした。さらに5番・デスパイネ選手にも適時打が飛び出して、福岡ソフトバンクが幸先良く2点のリードを握る。

3回表には1死から3番・中村晃選手のソロでも追加点。インコースの低めに来た難しい球を上手く引っ張った当たりは低い弾道のまま右翼席まで到達した。スコアを3対0とし、今季オリックス戦3戦全勝と相性の良いバンデンハーク投手に大きな援護点をプレゼントする。

反撃したいオリックスは、4回裏に1点を返した。1死から3番・吉田正選手が四球を選び、続くロメロ選手が安打を放つ。そして2死1,2塁から迎えたのは、6番・T-岡田選手だった。第1打席での二塁打に続いて、好機で迎えたこの第2打席でも結果を残した。低めの直球を綺麗に引っ張り、貴重な適時打。スコアを1対3とし、点差を縮める。

初回から好投を続けていたバンデンハーク投手だったが、6回裏、先頭の吉田正選手、続くロメロ選手に連打を許し、1死1,3塁でT-岡田選手に打順が回ってきたところで降板。嘉弥真投手がマウンドに上がった。しかし、勝負に勝ったのはT-岡田選手だった。今日3安打目でまたしても適時打を放ち、これでスコアは2対3。オリックスが1点差に詰め寄った。

しかし、福岡ソフトバンクは7回表にすぐさま反撃し、オリックスを振り切る。先頭の松田選手と8番・上林選手の連続三塁打で1点を追加すると、9番・高谷選手の犠飛でも追加点を挙げ、スコアを5対2としてリードを再び3点に広げた。

福岡ソフトバンクの勝利の方程式が登場してそのまま終わるかと思われた試合だったが、8回裏、またしてもT-岡田選手が球場を沸かせた。先頭の吉田正選手、続くロメロ選手の今日4安打目となる連打で、1死1,2塁から打席には6番・T-岡田選手を迎える。打った瞬間に確信する会心の当たりで、打球はそのまま5階席に到達。土壇場で値千金の同点3ラン。チームの全得点を叩き出す活躍で、頼れる選手会長が試合を一気に振り出しに戻した。また、岩嵜投手は8月5日以来13試合ぶりの失点となった。

再び試合が動いたのは11回表だった。先頭のデスパイネ選手が外の直球を巧打して1,2塁間を抜き、出塁する。続く福田選手がきっちりと犠打を決めて迎えるは7番・松田選手。弾き返した当たりは左前に飛び、代走で出場していた本多選手の好走塁もあって、福岡ソフトバンクが6対5と勝ち越しに成功した。

11回裏は守護神・サファテ投手がしっかりと締めゲームセット。サファテ投手は今季47セーブ目で、2005年の岩瀬投手(中日)、2007年の藤川投手(阪神)が持っていた1シーズンの歴代最多セーブ記録を更新した。また、福岡ソフトバンクは優勝へのマジックを1つ減らして、残すところ11。優勝へのカウントダウンが着実に進んでいく。

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