逸材揃いの大注目ドラフト前日。パ・リーグ各球団にオススメしたい選手はこの男たち!

菊地高弘

2018.10.24(水) 11:05

Aクラスチームのオススメ選手は…

いよいよ25日の17時から都内のホテルで2018年「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が行われる。注目は、すでに複数球団が1位指名を公言している大阪桐蔭高・根尾昂が中心となるが、その他にも将来のスター選手候補がこぞってプロ志望届を提出しており、逸材たちがどこの球団に指名されるのかなど、今から楽しみは尽きない。

各球団にとって今後のチームの浮沈を大きく左右する重要なドラフト会議。アマチュア野球に精通している“菊地選手”こと、菊池高弘氏に各球団へオススメしたい選手を挙げてもらった。

【埼玉西武】
菊池雄星の代わりなどいない。過去3年間で42勝(17敗)を挙げたエースが、防御率リーグ最下位のチームからいなくなることが濃厚だ。今年のドラフトでは先発・救援問わず即戦力の投手を上位指名したい。

そして中位以降に推薦したいのは、高校生左腕の矢澤宏太(藤嶺藤沢高)である。身長173センチ、体重65キロの小柄な左腕だが、この投手の向こう気の強さと身体能力の高さはプロでも目立つはず。打者の手元で鋭く伸びてくるストレートと縦に鋭く落ちるスライダーを武器にして、いずれは田口麗斗(巨人)のような成功イメージが浮かぶ。

リトル時代から選手、コーチとして埼玉西武に在籍した石井貴氏(現徳島インディゴソックス監督)の指導を受けており、球団との縁もある。野手としても躍動感のあるプレーを見せる逸材だ。

【福岡ソフトバンク】
他球団が二の足を踏むような大きな穴のある素材でも、「ここだけは一流」という一芸があれば長所を伸ばして一軍戦力にしてしまう。そんな福岡ソフトバンクという球団のカラーがあるからなのか、スカウトの仕事ぶりが実に生き生きとして見える。

今年、福岡ソフトバンク向きだと感じる素材は、大型右腕の土居豪人(松山聖陵高)だ。今春のセンバツでは結果的に近江高の強力打線に打ち込まれたが、立ち上がりの1イニングは鮮烈だった。捕手のミットまで勢いが死なない140キロ台の剛速球には、夢が詰まっていた。

2月末に股関節を痛め、準備期間がなく抜けるボールも目立ったが、成長途上の191センチの恵まれた体でこれだけ投げられれば十分。プロで体がまとまってくれば、大化けの可能性がある。

【北海道日本ハム】
ドラフトで獲得した選手を着実に育成して強化につなげているチームだけに、今年もどんな選手を狙うのか興味が尽きない。また、この球団は素材型の野手を多く獲る一方で、中位以下で即戦力投手も指名する傾向がある。

ホームランの出にくい札幌ドームを本拠地にしているだけに、球威でフライを打たせられる投手は本領を発揮しやすいはず。その意味で推薦したいのは、社会人屈指の速球派右腕・瀧中瞭太(Honda鈴鹿)だ。

社会人2年目になって明らかに球質がよくなり、リリースでしっかりと指に掛かったストレートは低めにも生きたボールがくる。三振を奪えるカットボールも高レベルで、好不調の波があるのは気になるものの、リリーフとしてなら即戦力になれるだろう。

Bクラスチームのオススメ選手は…

【オリックス】
チーム事情にマッチすれば、社会人の高年齢の選手だろうと指名するのがオリックスという球団だ。否定的に捉えられがちだが、球界全体を見渡した慈愛に満ちた方針だと感じる。ドラフト適齢期を過ぎてもNPBを目指して奮闘する選手は多いのだ。

今年で入社8年目、26歳になった荒西祐大(Honda熊本)は、毎年ドラフト候補に挙がりながらも指名を見送られ続けてきた社会人を代表する投手。サイドスローながらキレよりも強さで勝負できる投手で、打者のバットを押し込む強いストレートが投げられる。左打者に対しても外から入ってくるスライダーの精度が高く、苦にしない。投手事情の苦しいチームなら間違いなく重宝されるはずで、先発でもリリーフでも安心して使えるだろう。

【千葉ロッテ】
今まで和製大砲をドラフト1位で指名することを避けていたが、昨年は安田尚憲を指名。井口資仁監督が就任してから、「育成の千葉ロッテ」へと転換しようという意思を感じる。その流れを大事にしつつも、手薄な外野陣を埋める即戦力外野手として2~3位指名候補に挙げたいのが近本光司(大阪ガス)である。

身長170センチと小柄でも、足を高く上げて全身を余すところなく使った力強いスイングができる。50メートル5秒8の快足の持ち主でもあり、今夏の都市対抗では5試合で4盗塁。肩・ヒジに故障歴があって送球は少し弱いものの、守備範囲は広い。千葉ロッテなら1年目からセンターかレフトのポジションに入って、新人王を狙えるだけの実力がある。

【東北楽天】
今季は最下位に沈んだものの、ブレイクした田中和基をはじめ若い選手には将来楽しみな逸材が多い。次代を担う候補が手薄に感じられるポジションは遊撃手と捕手だ。1位で根尾昂(大阪桐蔭高)の獲得を目指すとして、ウェーバー順が12球団トップとなる2位で狙いたいのが、大学ナンバーワン捕手の太田光(大阪商業大)。

大学3年までは守備に定評のある捕手だったが、4年生になって振り幅の大きなスイングで右方向にも長打が打てる打者に変身してスカウト陣を驚かせた。もちろんそのままプロで通用するほど甘くはないが、自分の課題を見つけて最適なアプローチができることこそ、「ポスト嶋基宏」と呼ぶにふさわしい。嶋が少しでも元気なうちに未来の正捕手を育てたい。

記事提供:

菊地高弘

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