レイズのウェンドルも規定打席到達で3割をマーク
メジャーリーグのポストシーズンも大きな盛り上がりを見せている。ただ、原則として、NPB、MLBともにMVPや新人王の選考に当たってはポストシーズンの結果は加味されない。レギュラーシーズンのみで選出される。今季のMLBの新人王争いを最終の成績で占ってみよう。
アメリカン・リーグ。
◯打者(50安打以上)OPSは出塁率と長打率を合計した打者の総合指標
アンドゥハー(ヤンキース)
149試 .297 本27 点92 盗2 OPS.855
ウェンドル(レイズ)
139試 .300 本7 点61 盗16 OPS.789
トーレス(ヤンキース)
123試 .271 本24 点77 盗6 OPS.820
グッドラム(タイガース)
131試 .245 本16 点53 盗12 OPS.747
パルカ(ホワイトソックス)
124試 .240 本27 点67 盗2 OPS.778
大谷翔平(エンゼルス)
104試 .285 本22 点61 盗10 OPS.925
カイナーファレファ(レンジャーズ)
111試 .261 本4 点34 盗7 OPS.682
グズマン(レンジャーズ)
123試 .235 本16 点58 盗1 OPS.722
ドージャー(ロイヤルズ)
102試 .229 本11 点34 盗2 OPS.673
ガーバー(ツインズ)
102試 .268 本7 点45 盗0 OPS.749
アダメス(レイズ)
85試 .278 本10 点34 盗6 OPS.754
フレッチャー(エンゼルス)
80試 .275 本1 点25 盗3 OPS.678
G.アレン(インディアンス)
91試 .257 本2 点20 盗21 OPS.654
バウアーズ(レイズ)
96試 .201 本11 点48 盗6 OPS.700
スタッシ(アストロズ)
88試 .226 本8 点27 盗0 OPS.710
ヤンキースのアンドゥハーは規定打席に到達。打率10位につけている。ドミニカ共和国出身で、本塁打、打点も最多。2位のウェンドルも規定打席に到達し、打率.300で8位だ。28歳、一昨年アスレチックスを戦力外になったが、奮起した。ヤンキースのトーレスも24本塁打、77打点をマークした。
打者はこの3人の争いとみられるが、大谷翔平がシーズン終盤に打者に専念し、22本塁打。OPSは2人を上回る.925。この数字をどう見るか、議論の分かれるところだ。
しかも、「二刀流」の大谷は投手成績もある。
トリビーノはリーグ5位タイの23ホールド
〇投手(50回以上)
ヤーブロー(レイズ)
38試16勝6敗0S 147回1/3 128奪三 防3.91
ケラー(ロイヤルズ)
41試9勝6敗0S 140回1/3 96奪三 防3.08
バリア(エンゼルス)
26試10勝9敗0S 129回1/3 98奪三 防3.41
ビーバー(インディアンス)
20試11勝5敗0S 114回2/3 118奪三 防4.55
ヘス(オリオールズ)
21試3勝10敗0S 103回1/3 74奪三 防4.88
ジョンソン(レッドソックス)
38試4勝5敗0S 99回1/3 87奪三 防4.17
ボルッキ(ブルージェイズ)
17試4勝6敗0S 97回2/3 67奪三 防3.87
ヘルマン(ヤンキース)
21試2勝6敗0S 85回2/3 102奪三 防5.57
ベラスケス(レッドソックス)
47試7勝2敗0S 85回 53奪三 防3.18
スミス(ロイヤルズ)
38試1勝6敗0S 78回 77奪三 防6.92
トリビーノ(アスレチックス)
69試8勝3敗4S 74回 82奪三 防2.92
シンバー(インディアンス)
70試3勝8敗0S 68回1/3 58奪三 防3.42
スタネク(レイズ)
59試2勝3敗0S 66回1/3 81奪三 防2.98
アンダーソン(エンゼルス)
57試3勝3敗4S 55回1/3 67奪三 防4.07
大谷翔平(エンゼルス)
10試4勝2敗0S 51回2/3 63奪三 防3.31
規定投球回数に達した投手はいないが、レイズのヤーブローがリーグ7位タイの16勝を挙げている。防御率はよくないし、四球も多かったが候補には挙がるだろう。26歳という遅いメジャーデビューだった。
アスレチックスのトリビーノも27歳。4セーブに加えてリーグ5位タイの23ホールド。大谷翔平は10試合しか投げていないが4勝を挙げている。
2016年、日本ハムの大谷翔平は投打の合わせ技でMVPに輝いた。MLBの記者たちがかつてない「二刀流」をどう評価するかだろう。
本命は、アンドゥハー、対抗でヤーブロー、穴で大谷翔平と見た。
(広尾晃 / Koh Hiroo)
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