10月21日、埼玉西武は「パーソル CS パ」ファイナルステージ第5戦で福岡ソフトバンクに敗れてCS敗退が決定し、同時に2018年シーズンが終了した。今シーズン限りでの現役引退を表明している松井稼頭央選手は試合後、取材に応じ、15年ぶりに復帰した埼玉西武での1年を振り返った。
-ショートの守備位置で手のひらを地面に合わせる場面はどのような気持ちでしたか?
(松井選手)ライオンズに入団して、ショートとして育ててもらった場所ですし…
-ロッカーは整理されましたか
(松井選手)これからです。(まずは)休みます。
-結果としてCS勝ち抜けはできませんでした
(松井選手)それはチームなので。準備だけは当然していましたし、常に出たい気持ちはどの試合も変わらないです。可能性、チャンスがあれば、準備をするだけ。シーズン最後の連戦も出していただきました。シーズンを終えて、次は日本シリーズを目指して行くなかでメンバーに入れていただいて、準備だけをしっかりしようとやってきましたから…。
-日本一になってうれし涙を流したいと言っていました
(松井選手)まあ、それはね。チームは本当に全員でそこを目指したわけですから。勝負の世界で、当然勝つ負けるはあります。
-チームメイトを見ていて、どのように感じている?
(松井選手)頼もしいですよ。若い選手がいながらも力をつけてきたなかで、シーズンを勝ち抜いて優勝したわけですから、当然、胸を張っていいと思います。自信になると思うし、この悔しさを来年、本当に選手のみんながそれに向けて目標として頑張ってくれると思います。
-今後、どのようにこのチームを支えたいと思いますか?
(松井選手)それはまだ分からないですけどね。まずは少し休んで、練習のときに来てですね。
-ライオンズのユニフォームを着ての1年間はどのようなものだったか?
(松井選手)監督をはじめ、コーチ、選手、裏方さんにしても優勝を経験でき、本当にいい1年だったと思います。今日で終わりというのがまだ信じられないなか……。気がついたらバッティングだけはしないようにしたいと思いますね(笑)。
-最後に、ファンの皆さんの前で整列をして挨拶をしました
(松井選手)15年ぶりに戻ってきて。自分がフリーエージェントで出ていったなか、またこうしてチームとしてもファンの皆さんにも受け入れていただいて、出るたびにあれだけの声援をもらえたというのは本当に力になりました。
またこの声援をもらえるためには頑張ろうという気持ちでずっと1年間やってきて、本当にファンの声援の力。その声援がなければ、心が折れているところは何回も(ありました)。この3年ぐらいは、それを励みにやってきた1年でしたし、あの声援には本当に感謝しています。
-個人として、プレーヤーとしてはやり残したことはありませんか?
(松井選手)やり残したことがなくて辞める人はいないんじゃないですかね。絶対、どんな形にしろ辞めないといけない時が来るなかで、自分が満足して納得して辞められた(人)というのは少ないと思います。自分としては当然、できるのであればずっとやりたいです。でも、それがプロ野球の世界であり、そのなかで決断しないといけないなかでもう自分で決断しているわけですから…。
<取材:藤原彬>
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