千葉ロッテ藤岡が唯一の全試合出場も…打率は規定打席到達者29人中28位
レギュラーシーズンの日程が終了し、ポストシーズンに入っている。パ・リーグの最終的な今季の新人王候補の成績を見ていこう。
新人王有資格者は、海外のプロリーグでプレー実績がなく、支配下選手に初めて登録されてから5年以内で、投手は前年までの1軍での登板イニング数が30イニング以内、打者は前年までの1軍での打席数が60打席以内の選手だ。
【打者】
今季33人の新人王有資格者の打者が1軍に出場したが、5安打以上を打った17人を安打数順に並べる。
藤岡裕大(ロ)
143試535打123安5本42点14盗 率.230
田中和基(楽)
105試423打112安18本45点21盗 打率.265
福田周平(オ)
113試295打78安1本15点16盗 打率.264
宗佑磨(オ)
74試266打62安5本22点3盗 打率.233
渡邉諒(日)
60試161打39安7本14点1盗 打率.242
清宮幸太郎(日)
53試160打32安7本18点0盗 打率.200
菅野剛士(ロ)
53試131打23安2本18点1盗 打率.176
山崎剛(楽)
33試82打19安0本7点4盗 打率.232
西巻賢二(楽)
25試77打19安0本3点0盗 打率.247
西村凌(オ)
31試88打17安2本8点2盗 打率.193
石川亮(日)
32試50打11安0本3点0盗 打率.220
山足達也(オ)
25試60打10安1本7点2盗 打率.167
安田尚憲(ロ)
17試53打8安1本7点0盗 打率.151
八百板卓丸(楽)
27試38打7安0本0点1盗 打率.184
川瀬晃(ソ)
13試32打6安0本2点1盗 打率.188
村林一輝(楽)
28試44打5安0本2点0盗 打率.114
金子一輝(西)
6試14打5安1本2点0盗 打率.357
千葉ロッテの藤岡は新人では唯一全試合出場、遊撃のポジションをほぼ一人で守り切った。これは立派だが、打撃成績は規定打席以上29人中28位だった。
東北楽天の田中は開幕1軍だったが、4月初旬に2軍落ちし、5月23日まで長いブランクがあったが、1軍復帰後は目覚ましい活躍。18本塁打は新人王有資格者では群を抜いている。打者では田中が有力ではないか。
なお、北海道日本ハムの清宮幸太郎は今年180打席に立っており、来期以降の新人王資格はなくなった。
投手ではホークス加治屋が31ホールド、オリックス山本は32ホールドで防御率も上
【投手】
44人の新人王有資格者が1軍のマウンドに上がったが、このうち10イニング以上を投げた25人の成績。イニング数順。
今井達也(西)
15試5勝5敗 0S 0H 78回2/3 防御率4.81
田嶋大樹(オ)
12試6勝3敗 0S 0H 68回2/3 防御率4.06
加治屋蓮(ソ)
72試4勝3敗 0S 31H 66回2/3 防御率3.38
山本由伸(オ)
54試4勝2敗 1S 32H 53回 防御率2.89
澤田圭佑(オ)
47試5勝0敗 0S 8H 49回2/3 防御率2.54
大竹耕太郎(ソ)
11試3勝2敗 0S 0H 48回2/3 防御率3.88
玉井大翔(日)
40試2勝3敗 0S 2H 48回 防御率4.13
池田隆英(楽)
15試1勝5敗 0S 4H 42回2/3 防御率5.91
岡本健(ソ)
23試1勝0敗 0S 0H 38回1/3 防御率3.05
種市篤暉(ロ)
7試0勝4敗 0S 0H 38回1/3 防御率6.10
堀瑞輝(日)
10試2勝3敗 1S 1H 35回1/3 防御率5.86
高橋礼(ソ)
12試0勝1敗 0S 0H 30回 防御率3.00
近藤弘樹(楽)
9試0勝2敗 0S 0H 29回 防御率6.83
土肥星也(ロ)
6試2勝1敗 0S 0H 28回1/3 防御率5.08
渡邉啓太(ロ)
6試0勝1敗 0S 0H 28回 防御率4.82
伊藤翔(西)
16試3勝0敗 0S 0H 26回1/3 防御率2.73
岩下大輝(ロ)
18試1勝3敗 0S 6H 25回2/3 防御率4.56
松本直晃(西)
24試0勝0敗 0S 1H 24回 防御率6.75
菅原秀(楽)
16試0勝0敗 0S 0H 23回1/3 防御率7.33
西村天裕(日)
26試2勝2敗 1S 8H 23回 防御率3.52
高野圭佑(ロ)
17試1勝0敗 0S 0H 17回1/3 防御率4.15
齊藤大将(西)
16試1勝3敗 0S 1H 16回2/3 防御率7.02
田中正義(ソ)
10試0勝1敗 0S 0H 13回2/3 防御率8.56
東條大樹(ロ)
11試0勝0敗 0S 2H 11回2/3 防御率1.54
小野郁(楽)
9試0勝1敗 0S 0H 10回1/3 防御率3.48
救援投手の活躍が目立ち、規定投球回数の143回には全員、及ばない。オリックスの田嶋が6勝を挙げているが、6月24日の登板を最後に登録抹消。救援投手で、オリックスの山本由伸が32ホールド。これは北海道日本ハム宮西の41ホールドに次ぐリーグ2位。セットアッパーとして大活躍した。また福岡ソフトバンクの加治屋蓮もリーグ3位の31ホールド。ただ、防御率は山本より悪い。投手ではこの2人が候補だが、山本が頭一つ抜けるか。
打者の東北楽天田中は18本塁打したが、オリックス山本は「勝利の方程式」を担った。貢献度からみて、山本が一歩リードしているのではないか。
(広尾晃 / Koh Hiroo)
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