ホークスが直面する“中4日の壁” 苦しい先発事情に工藤公康監督「無理を言っている」

Full-Count 福谷佑介

2018.10.19(金) 13:24

福岡ソフトバンク・工藤監督※写真提供:Full-Count(写真:福谷佑介)
福岡ソフトバンク・工藤監督※写真提供:Full-Count(写真:福谷佑介)

第3戦の千賀、第4戦の東浜も中4日での先発

 シリーズの行方を左右しかねない大敗だった。18日、敵地メットライフドームで行われた「パーソル クライマックスシリーズ パ」ファイナルステージの第2戦。ファーストステージを突破、ファイナル初戦も制して勢いに乗っていた福岡ソフトバンクだが、投手陣が大炎上した。先発のミランダが2本の3ランを浴びて、2回7失点KO。リリーフ陣も失点を重ね、終わってみれば、大量13点を失っていた。

 福岡ソフトバンク投手陣が、与えた四死球は実に10個を数えた。強力な埼玉西武打線を警戒し、慎重に攻めることになった結果なのだろう。警戒して四球で走者を出し、走者が溜まったところでタイムリーや本塁打を浴びる。計4投手で四死球10個。ミランダは6安打で7失点、4番手の寺原は2安打で4失点、チーム全体では11安打で13失点。許した安打よりも、失点が多かった。

 決死の策が裏目に出た。ミランダは13日のファーストステージ初戦で先発し、中4日での先発だった。メジャーでは一般的で、今季途中まで米マリナーズ所属だったミランダに経験があるとはいえ、7月の来日後は初の中4日。少なからず影響はあっただろう。確かに先発の台所事情は不足気味。9月29日の対戦で埼玉西武打線を抑え込んでいた相性も考慮しての先発だったが、結果には結びつかなかった。

 四球→痛打の連続でチームの流れは明らかに悪くなり、終盤には集中力が欠けたようなミスも出た。第1戦に大勝して勢いづいていたはずだが、少なくとも、この1敗でそれは削がれてしまった。19日の第3戦以降も戦いは厳しさを増す。第3戦の千賀滉大、第4戦の東浜巨も、中4日での先発マウンド。第5戦は谷間となるが、第6戦には初戦で先発したバンデンハークがやはり中4日で向かうだろう。

 千賀は14日のファーストステージ第2戦で6回111球を投げて、今季初の中4日先発となる。工藤公康監督は18日の試合後に「ファーストステージから勝ち上がってきたチームはこういうところも考えてやっていかないといけないので、勝つために投手には無理を言っているところはあると思いますけどね」と言った。1勝した埼玉西武に勢いが出たのは間違いない。ファイナルステージ突破のために、あと3勝が必要な福岡ソフトバンク。中4日でマウンドに上がる先発陣には大きな負担がかかるが、その壁を乗り越えることができるだろうか。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

記事提供:Full-Count

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