「ベースボール・アメリカ」が発表、トラウトは「輝かしいキャリアの中で最高の年」
エンゼルスのマイク・トラウト外野手が権威ある米野球専門誌「ベースボール・アメリカ」で「プレイヤー・オブ・ザ・イヤー」に選出された。今季もハイレベルな打撃成績を残しただけでなく、守備力の向上も高く評価された形。同誌は、大谷翔平投手を「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」に選出しており、エンゼルスのスターコンビがMVPと新人王をダブル受賞した。
トラウトは今季、メジャー5位の打率.312、同1位の出塁率.460、同3位の長打率.628、同4位タイの39本塁打をマーク。OPS(出塁率+長打率)1.088もトップだった。チーム事情もあり、打点こそ「79」にとどまったが、圧巻の成績だった。
「ベースボール・アメリカ」は「トラウトがまた“最高の年”とし、プレイヤー・オブ・ザ・イヤーを受賞」とのタイトルをつけて特集を掲載。「多くの点で、2018年はマイク・トラウトの輝かしいキャリアの中で最高の年であった。そして、彼の最も困難な年でもあった」として「彼の万能の素晴らしさにより、トラウトは2018年ベースボール・アメリカのメジャーリーグのプレイヤー・オブ・ザ・イヤーである」とMVPに選出したことを伝えている。
メジャーで重視されるOPSの「1.088」という数字は、トラウトにとっても自己最高。さらに、出塁率も過去最高で、本塁打数と長打率はキャリア2位。記事では、24盗塁で失敗はわずかに2回という走塁についても特筆している。トラウト自身は「打撃でも守備でも全体として最高の年だったと思う」と話しているという。
トラウトは守備が向上、ソーシア前監督も「間違いなくゴールドグラブ」と太鼓判
本人のコメントどおり、特に守備での“成長”は目覚ましく、目標としていた自身初のゴールドグラブ賞受賞の可能性も十分にある。エラーは0で、ダブルプレーにつながるプレー4回はア・リーグ中堅手で1位、7補殺は4位だったという。今季開幕までに守備力向上に取り組んだトラウトは「今年は数回、捕球できると思わなかった球を捕ることができて自分でも驚いたよ」と振り返っており、記事では「トラウトの肩と守備は以前は彼の弱点だと考えられていた。今年は球界で最高の1人となった」としている。特集には、今季限りで退任したマイク・ソーシア前監督も登場し、「私の中では間違いなく彼は中堅手のゴールドグラブ賞だ」と太鼓判を押している。
一方で、8月に義理の弟を亡くしたことについて、トラウトは「たぶんプロになってから人生で最もタフな時間だった」としている。それでも、しっかりと結果を残し、存在感を見せた。「トラウトの2018年は満足感と痛みの両方を伴う年であった。人としてもプロとしても成長した年であった」。現在、メジャーリーグで最高のプレーヤーとされる27歳は、進化を続けている。
今季終盤、エンゼルスはトラウト3番、大谷4番というコンビで打順を牽引させた。トラウトが大谷について「彼のプレーを見るのは楽しいし、同じチームでいることは幸せだ」と話すなど、2人は強固な信頼関係を築いている。大谷が打者に専念する来季は「メジャー最高コンビ」と呼ばれることになるかもしれない。
(Full-Count編集部)
記事提供: