大きな3連勝。痛い3連敗となった。首位・福岡ソフトバンクと2位・楽天の3連戦は、福岡ソフトバンクの同一カード3連勝で幕を閉じ、ゲーム差は6.5まで広がった。福岡ソフトバンクは5連勝、楽天は6連敗。抜きつ抜かれつだった2017年のパ・リーグの首位争いは、ここに来て動きを見せた。
先制、中押し、ダメ押し。大きな点差はないが、要所で福岡ソフトバンクの集中力が光った。初回2死1,3塁、デスパイネ選手の中越え2点適時二塁打で先制すると、6回2死2塁、江川選手が中前に適時打を放って3点目。8回1死、またもデスパイネ選手が右中間に、28号ソロを放って4点目を奪った。先発の武田投手は1失点投球ながら6四球と制球を乱し、5回持たずに降板。だが嘉弥真投手、森投手、2回を投げたモイネロ投手、岩嵜投手と、4投手が無安打で試合を締めた。
この日のヒーローは2安打3打点の活躍、デスパイネ選手。「初回、二塁打で打点を挙げられたのはうれしいです」。本塁打は今年楽天の好調を支えている勝ちパターンの一角、福山投手からの一撃。「ホームランも狙いにいった。いい当たりだったので、当たった瞬間いったと思った。追加点挙げられてうれしい」と、自画自賛だった。
敗れた楽天は、初回の攻撃が悔やまれた。2点を先制されたが、茂木選手の四球、ペゲーロ選手の二塁打で無死2,3塁、さらにウィーラー選手の打球を三塁の松田選手が後逸。敵失で1点を返し、なおも無死1,3塁。だがその後は満塁までいったものの追加点を奪えず、この日はこの1点のみだった。これで16日の埼玉西武戦から5試合で2得点。打線の軸のペゲーロ選手が戻ったものの、湿った打線に活気が戻らない。
22日から福岡ソフトバンクは3位の埼玉西武と本拠地で3連戦。ここを勝ち越せれば、2年ぶりのリーグ制覇への視界が大きく広がるとみていい。デスパイネ選手は「このゲーム差が開いたことは大きい。このままもっと差を広げて、さらに調子を上げたい」と笑顔だった。
一方の楽天は敵地で最下位の千葉ロッテと3連戦だが、気の抜けない日々が続く。3位の埼玉西武とは1.5ゲーム差。自軍が敗れればそのたびに、福岡ソフトバンクが勝っても埼玉西武が勝っても厳しい状況が待つ。
8月も下旬に差し掛かり、3強の戦いもし烈さを極めてきた。
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