19年のエンゼルス監督人生を終えるマイク・ソーシア監督
今季限りで19年間のエンゼルス監督人生にピリオドを打ったマイク・ソーシア監督。ラストイヤーに指導した2人の天才、マイク・トラウト外野手と大谷翔平投手の1年間の成長について大いに語っている。
長きにわたりエンゼルスを指揮し数々の功績を残していたソーシア監督。地元テレビ局「FOXスポーツウェスト」に登場して、2人の愛弟子の今シーズンについて語った。
「最も野球界でエキサイティングな選手の1人、ショウヘイ・オオタニですが、1年目における彼のメジャーへの適応に関して最も感心させられたことは何ですか?」
こう質問されたソーシア監督は「注目を一身に浴びながらリーグを変えるということ、そして投手としても打者としてもハイレベルでプレーすること。それがどれほど困難なことかを、過小評価してはいけない」と前提をこう強調した。
全米で二刀流旋風を巻き起こした男は昨季までNPBの日本ハムでプレー。大きな期待を背負いメジャーの舞台に飛び込んだがスプリングトレーニングでは打率.125、防御率27.00と苦しみ抜いた。だが、シーズン開幕直後に投打で大爆発。圧倒的な修正力は凄まじかった。
「彼は投打両方をやってのけた。投手としての活動は短縮されてしまったが、それでもマウンドに立った時の彼は素晴らしかった。打者としてはリーグ(の投球)を学習し、信じられないほど素晴らしいシーズンを送ったよ」
打者としては104試合出場で打率.285、自己最多タイの22本塁打、61打点、10盗塁でフィニッシュ。今季10試合登板で4勝2敗、防御率3.31の成績を残した。ア・リーグ週間最優秀選手に2度も選出された。指揮官は投手として合格点、打者としては満点評価と目を細めていた。
課題を克服したトラウトに「ゴールドグラブに相応しいプレー」
一方、すでにMVP2度受賞している天才トラウトはある課題を克服したという。
「マイクは挑戦し、答えを出し続けている。常に改善できる面を探している。自信に満ち溢れた選手だ。極めて素晴らしい気質を備えている。このリーグでプレーするのは簡単なことではないが、彼は時々それを簡単に見せてしまう。しかし、彼はとても懸命に取り組んでいる。守備面では自分自身で色々向上すべき部分があることを理解していた。そして、彼は実際に成長して見せた。ゴールドグラブに相応しいプレーをしている。彼の積み重ねた努力、そして彼があそこまで成長したことを、我々は誇りに思っている」
圧倒的なスピードとフィールディング能力を誇るトラウトだが、今季は送球能力を向上させた。自身初となるゴールドグラブ賞に相応しいパフォーマンスで、3度目のMVP候補に挙がっている天才はさらに進化したというのだ。
「次の優勝への道は今日始まる。目標に向けて一生懸命プレーし続け、成長し続けること。選手たちへのメッセージは明確だ。ゴールへの道のりは今日スタートする。試合でいいプレーをして、前進する。その上で勝てればいい。そこからその勢いを来年につなげることだ」
エンゼルスタジアムから去ることになったメジャー屈指の知将ソーシア。愛弟子たちには最後のメッセージを送っていた。
(Full-Count編集部)
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