【試合戦評】延長11回裏に銀次選手が劇的殊勲打。4時間25分の熱戦の末、楽天がサヨナラ勝利。

パ・リーグ インサイト

2017.8.10(木) 00:00

昨夜は3回裏に一挙5得点の猛攻を見せた楽天が、北海道日本ハムを下した。今日の試合では楽天は安樂投手を、北海道日本ハムは加藤投手を先発マウンドに送る。安樂投手の母校である済美高校は、今夏の甲子園初戦で見事逆転勝利を決めている。後輩たちの活躍を受け、自身もここからの巻き返しを目指す。対する加藤投手は、前回登板では5回無失点で5月10日以来の勝利投手となった。今日も前回同様の投球でチームの勝利を手繰り寄せたい。

1回表から、北海道日本ハム打線が安樂投手を攻め立てる。1死から2番・松本選手と3番・レアード選手の連打で1,2塁の好機を演出する。2死となったところで5番・大田選手がしぶとく左前に運ぶ適時打を放って、北海道日本ハムが初回から1点を先制した。

しかし楽天打線がすぐさま反撃。2回裏、1死から6番・松井稼選手が低めの直球を振り抜くと、打球は左翼席に飛び込む2号ソロ。昨日同様先制を許してしまった楽天が、ベテランの一発で同点に追い付いた。

3回表、3番・レアード選手が外角への変化球を捉えると、弧を描いた打球はそのまま左翼席へ。激しい本塁打王争いを繰り広げているレアード選手の2試合連続となる26号ソロで、北海道日本ハムが勝ち越しに成功する。だが直後の3回裏、1死から2番・銀次選手が四球を選び、続く島内選手の内野ゴロで進塁すると、4番・ウィーラー選手が左前適時打。スコアは2対2となり、楽天が再び試合を振り出しに戻した。

以降は両チームの投手陣による粘投で、スコアボードには0が並ぶ。試合が再び動いたのは7回表だった。1死から2番・松本選手が安打で出塁し、続くレアード選手の内野ゴロの間に進塁。2死2塁で4番・大谷選手が左前へ適時打を放って、北海道日本ハムが勝ち越しに成功する。

しかし、楽天も簡単には試合の流れを引き渡さない。直後の7回裏、先頭の嶋選手が二塁打で出塁すると、2死3塁から2番・銀次選手が同点適時打を放って、終盤で楽天が三度試合を振り出しに戻した。両チームはともに一歩も譲らず、熱戦が展開される。

劇的な展開が待っていたのは、8回から登板したハーマン投手、福山投手、久保投手、森原投手が無失点で踏ん張り、3対3のまま迎えた延長11回裏だった。1死から9番・オコエ選手が二塁打を放ち、1番・茂木選手が敬遠気味の四球で出塁し、1,2塁と好機を広げる。ここで2番・銀次選手が2球目を捉え、左中間を破る劇的サヨナラ打。さすがの勝負強いバッティングで、延長までもつれ込んだ試合に終止符を打った。

明日からは楽天がオリックスとの3連戦、北海道日本ハムも移動日を挟んだ後に福岡ソフトバンクとの3連戦が待っている。楽天は先発の柱である岸投手の登板が予定されているだけに、明日のカード初戦を何としても勝利で飾って勢いに乗りたい。一方の北海道日本ハムも上位の福岡ソフトバンク相手に、今日同様の粘りの攻撃で食らい付いていきたい。

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