野球界の登竜門を沖縄に! ジャパンウィンターリーグ開幕まであと1カ月!

パ・リーグ インサイト

2025.10.22(水) 12:30

ジャパンウィンターリーグ2024開会式【株式会社ジャパンリーグ】
ジャパンウィンターリーグ2024開会式【株式会社ジャパンリーグ】

 パシフィックリーグマーケティング株式会社(以下、PLM)は、10月9日に株式会社ジャパンリーグとの提携を発表し、今冬に沖縄で開催される「ジャパンウィンターリーグ2025」にて共同プロジェクトを実施します。

 具体的なプロジェクトは大きく分けて2つあり、1つ目はTボール(バッティングティーに置いたボールを打つ野球形式の競技)教室の開催です。沖縄の子どもたちに体を動かすことの楽しさや、スポーツの魅力を伝えることを目的としています。2つ目は、スポーツテックやウェルネス分野のスタートアップ企業を対象としたアクセラレータプログラムを開催します。総じて、野球産業のさらなる発展と、沖縄の地域創生を目指していきます。

オフシーズンに広がる新たな野球の可能性

 ジャパンウィンターリーグ(以下、JWL)はまだまだ世間一般には馴染みが薄いかもしれません。JWLは、2022年に設立された新しい野球リーグです。舞台は沖縄。11月下旬から12月にかけて開催されます。コンセプトは「陽の目を見ない場所に光を」「野球界の登竜門を沖縄に」。

 設立の背景には、選手育成と野球界の裾野拡大という大きな目的がありました。従来、日本の野球界ではオフシーズンの公式戦がなく、実戦の機会が極端に制限されていました。そのため、若手選手や所属先を探す選手にとっては、実力を上げ、評価を得る機会が不足していました。JWLは、その“空白期間”を埋め、試合を通じた成長と次のステージへの挑戦の機会を提供しています。

 JWLをオフシーズンの貴重な実戦機会の場として活用した選手も多くいます。例えば、東北楽天・西口直人投手。今季トミー・ジョン手術からの完全復活を遂げ、オールスターにも初選出されました。また、埼玉西武・仲三河優太選手は、育成選手から支配下選手へ登録され、プロ初打席では、初安打・初打点という素晴らしい結果を残しています。

 今年で4年目を迎えるJWLには、昨季に続き埼玉西武ライオンズや台湾プロ野球球団が選手を派遣します。そして新たに東京ヤクルトスワローズと千葉ロッテマリーンズの選手の派遣が決定しています。

JWLを構成する2つのカテゴリー

 JWLは「アドバンスリーグ」と「トライアウトリーグ」の2つのカテゴリーで構成されています。

「アドバンスリーグ」は、主にNPB・独立リーグ・社会人野球のチームなど、所属先を持つ選手が参加しています。さらなる実戦経験を積み、選手個人のスキルアップとコンディションの深化を図ることを目的としています。

 一方、「トライアウトリーグ」は、JWLのコンセプトである「陽の目を見ない場所に光を」を体現するカテゴリーです。このリーグの主な参加者は、新たな所属先を探している選手、あるいは自分の実力を試したいと願う意欲的な選手たちです。

参加選手の多様性

 JWLの大きな特徴としては、参加選手の多様性にあります。昨季は、日本国内だけでなくアジア、北米、中南米、そしてヨーロッパ出身の選手が参加し、総勢14か国・145名が切磋琢磨しました。NPB、独立リーグ、社会人野球などに所属する選手が自身の課題に取り組むほか、国内外からプロを目指す個人参加選手も集まり、トライアウトの場としても機能しています。オフシーズンの熱い挑戦の舞台、JWL2025への選手応募受付は最終盤を迎えています。

JWL2025選手応募フォーム
応募フォーム :https://x.gd/oNKIr

昨季JWLコーチを務めたサラ・エドワーズ氏(現・中信兄弟打撃コーチ)と国内外からの参加選手【©株式会社ジャパンリーグ】
昨季JWLコーチを務めたサラ・エドワーズ氏(現・中信兄弟打撃コーチ)と国内外からの参加選手【©株式会社ジャパンリーグ】

データと映像で可視化されるプレー

 JWLのもうひとつの大きな特徴は、最先端のテクノロジーの恩恵を全員が享受できることにあります。試合では高性能トラッキングシステム(ラプソードなど)が稼働し、全ての投球・打撃パフォーマンスが数値化されます。球速、回転数、打球速度やスイング軌道など、感覚では捉えきることができない詳細なデータがリアルタイムで収集されます。

 専門家によるデータ分析セッションも組み込まれています。選手は「なぜ結果が出たのか、出ないのか」を客観的な数値で理解し、戦略的に次の実戦、そして将来のキャリアへとつなげる力を身につけることができるのです。

フィジカルテストでスイングデータを計測する選手【©株式会社ジャパンリーグ】
フィジカルテストでスイングデータを計測する選手【©株式会社ジャパンリーグ】

ジャパンウィンターリーグ開幕まであと1か月

 今季のJWLは11月22日(土)に開幕します。12月18日(木)までの約1カ月間、若き挑戦者たちが未来を懸けた熱戦を繰り広げます。NPB球団の参戦拡大、昨季に続き海外プロ野球選手の参加もあり、過去最高の熱気を生むでしょう。

 沖縄の地から、未来のスターが生まれる瞬間はもうすぐです。

アクセラレータプログラム概要

 JWL2025では、野球産業のさらなる発展と地域創生を目指し、スポーツテック・ウェルネス分野のスタートアップ企業を対象としたアクセラレータプログラムを実施いたします。沖縄を舞台に、革新的な技術やサービスを野球の現場で実証実験できる貴重な機会です。皆様のエントリーをお待ちしております。

プログラム名 :ジャパンウィンターリーグ・アクセラレータープログラム 2025
主催     :株式会社ジャパンリーグ
事務局運営  :パシフィックリーグマーケティング株式会社
実施場所   :コザしんきんスタジア厶、嘉手納町野球場、その他
費用     :無償(本プログラム起因の契約の取り扱いは選考時に要相談)
内容     :実証実験の機会、ネットワーキング
募集期間   :10/22(水)〜10/30(木)23:59
選考期間   :10/31(金)〜11/7(金)
採択決定   :11/10(月)
開催期間   :11/22(土)〜12/18(木) (期間内、1週間程度。選考時に応相談)
応募フォーム :https://x.gd/oyLFU

文・髙木隆

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