7月24日、26日に相次いで交換・金銭トレードが発表

パ・リーグ インサイト

2017.7.26(水) 00:00

7月24日、北海道日本ハムの屋宜投手と、東京ヤクルトの杉浦投手のトレードが成立したことが、球団公式サイトより発表された。続いて26日にも、巨人のクルーズ選手が楽天に移籍することが発表された。

・屋宜投手(北海道日本ハム→東京ヤクルト)
屋宜投手は中部商業高校、国士舘大学、JX-ENEOSを経て2012年のドラフトで北海道日本ハムに6位指名を受ける。通算成績は21試合3勝0敗、1ホールド、29回2/3、14奪三振、防御率5.16。昨季は一軍登板が0に終わったが、今季はファームで27試合31回1/3を投げて0勝1敗、防御率2.59と結果を残し、昇格の機会を窺っていた。

トレードに関して屋宜投手は、「ファイターズでは、野球選手として成長させていただいただけでなく、野球以外の部分でも数多くのことを学ばせていただきました。またファンの皆様には、札幌ドームのマウンドで温かい声援を送っていただき、本当に感謝しています。新天地のスワローズでも、チームに貢献できるよう精一杯頑張ってきます。約4年半、ありがとうございました」とコメントした。

・杉浦投手(東京ヤクルト→北海道日本ハム)
杉浦投手は、國學院大学を卒業後ドラフト1位で東京ヤクルトに入団。通算成績は33試合6勝8敗、116回1/3、107奪三振、防御率4.95。背番号「18」を与えられるなど大きな期待をかけられながら、度重なる怪我に苦しめられ、思うような結果を残せないシーズンが続いていた。だが189センチの長身から投げ下ろす糸を引くようなストレートは一級品で、中継ぎとしての適性も光る。

帯広大谷高校出身の杉浦投手は26日、帯広の森野球場で入団会見を行い、「『帰ってきた』という思いはある。ファイターズは北海道に根付いているので、自分もその一員として北海道に貢献したい。自信を持っているのはストレート。今はケガを治して、自分の武器であるストレートを磨いて抑えていきたい」と意気込んだ。

北海道日本ハムの栗山監督は杉浦投手に対し、「スケールの大きな先発ピッチャーを作っていかないといけない。今回このような縁があって、期待と楽しみと、必ずやってくれると思っている。まずは身体を万全にしてもらって。身体が戻れば、どれくらいのボールを投げられるのかはこちらも把握している。トレードで来たからといって焦ることはない。(一軍に)早く来てほしいのはあるけど、しっかり準備をしてきてほしい」とコメントした。

・クルーズ選手(巨人→楽天)
クルーズ選手は2014年から千葉ロッテでプレーし、華麗な内野守備で幾度となくファンを魅了した。3年連続で2桁本塁打をマークするなど長打力も備える。2015年のオフに巨人に移籍したが、今季は外国人選手枠の問題もあり、一軍試合出場は9試合に留まっていた。二軍では48試合131打数40安打、10本塁打、打率.305とさすがの成績。パ・リーグでの実戦経験が豊富ということもあり、茂木選手、岡島選手、ペゲーロ選手の故障離脱に見舞われ、センターラインを補強したい楽天から白羽の矢が立ったと思われる。

クルーズ選手はトレードに関して「このチャンスをくれた球団に感謝しています。準備はできていますし、チームはパ・リーグ首位でチャンピオンを狙える位置にいますので、チャンピオンになるために自分ができることを精一杯やっていきたいと思います」と力を込めた。

楽天のチーム統括本部・安部井寛本部長は、「今シーズン60試合以上残している中で、センターライン層の強化、また今後過密日程になってきますので、選手層を厚くしたいという思いがありました。クルーズ選手の一番の特徴としては野球に情熱を持っていること、そして常に一生懸命プレーをして野球を愛している選手でもあります。守備力であったり、パンチ力のある打撃でチームに貢献してくれると思っています」と、トレードの明確な意図を語った。

クルーズ選手は早速一軍登録され、近日中の試合出場が見込まれる。この2つのトレードが今後のペナントレースの展開にどのような影響をもたらすか、楽しみにしたい。

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