【試合戦評】延長10回に楽天・島内選手が手繰り寄せた劇的勝利。2週間ぶりとなる本拠地開催の初戦を制す

パ・リーグ インサイト

2017.7.21(金) 00:00

ともに前の試合に敗れ、今日の一戦に臨む両者。楽天は昨夜の北海道日本ハム戦で先発の塩見投手が7回無失点と好投したものの、サヨナラ負けを喫して連勝が6でストップ。再び0.5ゲーム差と迫った福岡ソフトバンクを突き放すためにも、2週間ぶりとなる本拠地・Koboパーク宮城での試合で流れを引き寄せたいところ。今日の先発は6月2日以来の登板となる古川投手。打線の援護と本拠地の声援を背に、待望のプロ初勝利をつかみたい。

対するオリックスは一昨日までの千葉ロッテとのカードで痛恨の連敗。後半戦の初勝利をかけてエースの金子千尋投手が先発マウンドに上がった。

初回、2回と両先発がいずれも3人ずつで終わらせる投球を披露し、迎えた3回表。T-岡田選手が四球を選んで出塁すると、続く8番・安達選手が犠打を決めて二進。2死2塁となり、1番・小島選手が低めの直球をたたいて中前にはじき返す適時打。チーム初安打が適時打となり、オリックスが1点を先制した。

その後も好投を続ける金子千尋投手をさらに援護するべく、5回表に再びオリックス打線が奮起。まずは先頭の6番・小谷野選手が内野安打で出塁すると、7番・T-岡田選手が四球で続く。ここで8番・安達選手が再び犠打を成功させて1死2,3塁に。この好機で9番・伊藤選手が適時打を放ち、3塁走者が生還。なおも1死1,3塁の好機で1番・小島選手が2打席連続となる左前適時打を放ちこの回2得点。貴重な追加点を挙げ、3対0と楽天を突き放す。

オリックスの先発・金子千尋投手に4回まで無安打に抑え込まれている楽天打線は5回裏。ウィーラー選手が外角への変化球を左中間席へ運ぶ21号ソロ。さらに7回裏にもウィーラー選手が左翼手の頭上を越える適時打を放ち、2対3と着実に追い上げる。

5回途中から2番手として登板した楽天・戸村投手が7回まで完璧な投球を披露し良い流れを呼び込むと、8回裏に先頭の岡島選手が左翼席へ飛び込む3号ソロ。好投を続けるオリックス・金子千尋投手の高めに浮いた直球を強振する一撃で3対3と試合を振り出しに戻した。

9回は両チームともに無得点に終わり、延長戦に突入して迎えた10回裏。聖澤選手の安打と犠打で1死2塁とし、打席には前の4打席でいずれも凡退している1番・島内選手。オリックスの守護神・平野投手の変化球を右前にはじき返し、2塁走者の三好選手が生還して試合終了。本拠地での大声援に応え、劇的なサヨナラ勝利で1点を争う熱戦に終止符を打った。

昨夜は北海道日本ハムとの延長戦に惜しくも敗れてしまった楽天だが、今日は投手陣が踏ん張り、主軸の長打と島内選手の勝負強い一打で接戦をものにした。明日の先発は今季ここまでで7勝を挙げている美馬投手。本拠地での声援を力に変え、今季8勝目を狙いたい。

敗れたオリックスは、先発・金子千尋投手が8回3失点の力投を見せるも、勝利に結びつけられず。明日の先発はルーキーながらオールスター出場を果たした山岡投手。安定した投球と、強力楽天打線に打ち負けない打線の援護に期待したい。

記事提供:

パ・リーグ インサイト

この記事をシェア

  • X
  • Facebook
  • LINE