【試合戦評】先発・吉田投手は5回無失点の好投。松本選手の殊勲打で北海道日本ハムがサヨナラ勝ち

パ・リーグ インサイト

2017.7.20(木) 00:00

昨夜の試合では、打ってはウィーラー選手とアマダー選手が2本塁打、投げては岸投手が7回10奪三振無失点の快投で北海道日本ハムを寄せ付けず。楽天がリーグ首位の強さを見せ付けて、6連勝をマークした。今カード最終戦となる今日の試合の先発は塩見投手。今季2勝目を挙げるとともに、チームの連勝を伸ばしたいところだ。

対する北海道日本ハムは、北海道シリーズ2017の限定ユニホームを着用して臨んだ一戦だったが、岸投手を攻略できずわずか2安打に終わってしまった。今日の先発は4月14日以来、プロ2戦目の登板となる吉田投手。バッテリーを組むのは横浜DeNAから移籍してきたベテラン・黒羽根選手で、新天地で初めての先発マスクを被る。5連敗中という嫌な雰囲気を払拭するような、初バッテリーの躍動に期待したい。

立ち上がりは両先発投手ともに得点圏に走者を許すものの、粘りの投球で後続を断つ。その後も両先発投手の踏ん張りと、随所に見られる守備陣の好守備に阻まれて、試合中盤まで両チームのスコアボードには0が並んだ。

ようやく試合が動いたのは6回表。北海道日本ハムの先発の吉田投手は、5回無失点でマウンドを降り、谷元投手に後を託す。しかし、吉田投手に抑え込まれていた楽天打線が、いきなり谷元投手に襲い掛かった。先頭の銀次選手が初球を捉えて、右翼線ぎりぎりに落ちる二塁打とすると、1死2塁の場面で7番・今江選手が中前適時打を放ち、楽天に待望の先制点が入った。なおも2死1,2塁の好機で打席には1番・島内選手。直球をすくい上げると、打球は中堅手の頭上を大きく越え、走者一掃の適時二塁打となる。試合中盤で楽天が大きな3点のリードを握った。

楽天の先発・塩見投手は7回無失点の好投を見せ、8回裏から、ここまで36試合に登板して防御率0.00の福山投手へとスイッチ。勝ちパターンで逃げ切りを図る。しかし、3点を追う北海道日本ハム打線が試合終盤で意地を見せた。先頭の松本選手が四球を選ぶと、続く中田選手が中前打でつなぎ無死1,2塁に。この好機で4番・レアード選手は、内角への変化球を上手く肘を畳んで左翼席へ運ぶ。「なかなか点が取れない重い展開で、投手陣も頑張っていたので、なんとか振り出しに戻せて良かったよ」と語る主砲の21号同点3ランで、北海道日本ハムが劇的に試合を振り出しに戻した。

9回は無得点に終わり、試合は延長戦にもつれ込む。延長10回は両打線ともに出塁を果たすものの、マウンドを託された中継ぎ陣の好投が光り、走者を生還させることができない。試合が再び動いたのは11回裏だった。中島卓選手が今日3本目の内野安打で出塁すると、続く西川選手が右前打でつなぐ。この1死1,2塁の好機で、打席には今日2安打の松本選手。戸村投手の高めに来た初球を叩くと、打球は大きく弾んで適時内野安打となる。3塁走者の中島卓選手が本塁に生還し、札幌ドームはサヨナラ勝利に沸いた。

試合は4対3で北海道日本ハムが勝利。主砲の劇的な同点弾とサヨナラ打で勝負を決めた。このまま勢いに乗りたい明日の先発は、今季なかなか勝ち星に恵まれないメンドーサ投手。本来の安定した投球と、今日のような打線の援護に期待したい。

一方、連勝を6でストップさせてしまった楽天だが、明日は本拠地に戻りオリックスと対戦する。先発は6月2日以来の登板となる古川投手。本拠地の声援を背に、プロ初勝利を手にしたい。

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