「鷹の祭典2017 in 北九州」と銘打って開催される今日の試合は、北九州市民球場での今季最終戦。北九州のファンに是非とも勝利を届けたい福岡ソフトバンクの先発マウンドには、松本裕投手が上がった。ここ3試合は6回を投げ切れない投球が続くが、連勝中のチームの勢いに乗ってしっかりと試合を作っていきたい。

対する埼玉西武は、球宴明けから2連敗。同一カード3連敗は避けたいだけに、落とせないこの試合をファイフ投手に託す。先週の千葉ロッテ戦で来日初勝利を挙げた右腕の投球と、ここ2試合で計2得点と振るわない打線の奮起に期待したい。

試合は初回から動きを見せる。1回表、先頭の秋山選手が四球を選ぶと、1死から3番・浅村選手が安打で出塁し、1死1,2塁の好機を作る。ここで、昨日から4番を任されているメヒア選手が左中間を割る適時二塁打を放ち、埼玉西武は幸先よく2点を先制する。

しかし、先制を許した福岡ソフトバンクが、3回裏から反撃を開始する。先頭の甲斐選手がファイフ投手の変化球をうまく逆方向へはじき返すと、打球は大きな弧を描いて右翼席へと飛び込む4号ソロ。「打てる捕手」の一振りでまずは1点を返し、スコアを1対2とした。

直後の4回表に、金子侑選手の適時打で埼玉西武が1点を追加したため、再び2点差となって迎えた4回裏。1死から6番・中村晃選手と7番・松田選手が連打を放つ。そして2死1,2塁の場面から9番・甲斐選手が、2打席連続弾となる逆転の5号3ラン。スコアを4対3とし、福岡ソフトバンクがこの試合初めてリードを奪った。

追う立場となった埼玉西武は、5回表、2番手のモイネロ投手から浅村選手が四球を選んで出塁すると、1死1塁から5番・中村選手がバックスクリーン右へ20号2ランを放つ。通算350号となるメモリアルアーチで、すぐさま逆転に成功した。

再び追いかける展開となった福岡ソフトバンクだが、5回裏に4番・内川選手が、5月以来となる12号ソロを左翼席に運び、試合を振り出しに戻す。そして6回裏、2打席連続本塁打を放っている甲斐選手が、1死からフェンス直撃の三塁打で出塁。この1死3塁の好機で1番・明石選手が勝ち越しの犠飛を成功させ、福岡ソフトバンクが1点のリードを握った。

埼玉西武は、1点ビハインドながら7回裏のマウンドに牧田投手を送り込み、勝利への執念を見せる。すると8回表、9番・金子侑選手が甘く入った直球を叩いて3号ソロを放ち、試合を再び振り出しに戻した。

同点とされた福岡ソフトバンクは直後の8回裏、回をまたいでマウンドに上がった牧田投手を攻め立てる。6番・中村晃選手の右前打を皮切りに、9番・高谷選手まで4連打と打線がつながり2点を勝ち越す。なおも2死2,3塁の場面で、3番・福田選手が適時三塁打を放ち、さらに2点を追加。試合終盤で一挙4得点を挙げ、埼玉西武を突き放した。

9回表のマウンドには、4点差ながらサファテ投手が上がる。ここまですでに29セーブを挙げている守護神は、今日も圧巻の投球を披露。先頭の浅村選手を打ち取ると、続くメヒア選手、5番・中村選手から連続三振を奪い、危なげなく試合を締めくくった。

両軍合わせて5本の本塁打が飛び交った乱打戦は、10対6で福岡ソフトバンクが勝利。これで後半戦3連勝スタートとなった福岡ソフトバンク。甲斐選手の1試合2本塁打など好材料も多く、来週に控える首位・楽天との連戦に向けてさらに上昇気流に乗っていきたいところ。

一方、3連敗となった埼玉西武は中村選手のメモリアルアーチを勝利で飾ることはできず。牧田投手やシュリッター投手といった頼みの救援陣が崩れての敗戦となった。週末からは本拠地・メットライフドームでの3連戦が続くだけに、チームをしっかり立て直して臨んでいきたい。