【試合戦評】バンデンハーク投手が5回まで無安打2桁奪三振の快投。福岡ソフトバンクが後半戦連勝発進

パ・リーグ インサイト

2017.7.18(火) 00:00

今季後半戦最初のカード、福岡ソフトバンクと埼玉西武の第2戦。昨日行われた初戦は、両先発が試合を作るも、打線の差で福岡ソフトバンクが勝利を収めた。今日の試合の先発は、福岡ソフトバンクがバンデンハーク投手、埼玉西武が野上投手である。

バンデンハーク投手は前回登板で7回2失点と好投したが、打線が0点に抑え込まれて黒星を喫した。今日も昨日と同様に投打をかみ合わせて、カード勝ち越しを決めたいところ。対する野上投手は、前半戦で13試合に登板し6勝6敗と、すでに昨季の倍の白星を獲得している。球宴休みでリフレッシュした心身を駆使し、自身の貯金「1」を手にしたい。

初回、両先発はともに、相手打線を3者凡退に抑える。安定した立ち上がりを披露し、試合序盤は投手戦による静かな展開が続いた。特にバンデンハーク投手の投球は、圧巻の一言だった。2回表は4番・メヒア選手から始まる埼玉西武打線の好打順を、3者連続三振で切って取り、3回までに無安打7奪三振。打者の手元で急激にブレーキをかけながら曲がり落ちるナックルカーブを武器に毎回2三振以上を奪い、強打の埼玉西武打線を完璧に封じ込める。

4回裏、快投を続けるバンデンハーク投手に援護がもたらされた。先頭の高田選手が野上投手の変化球を振り抜くと、打球は鋭く右翼席へと飛び込むソロ。うれしい今季1号が貴重な先制アーチとなった。さらに3番・柳田選手が二塁打で出塁し、続く内川選手のゴロの間に進塁。そして2死3塁から6番・中村晃選手が適時二塁打を放って、追加点を挙げる。福岡ソフトバンクが2点を先取し、試合中盤でゲームの流れを引き寄せた。

5回裏にも、先頭の上林選手が四球を選び、9番・高谷選手が犠打を決める。この2死2塁の場面で、直前に先制弾を放っている2番・高田選手が、今日2打点目となる適時二塁打。1点を加え、福岡ソフトバンクが3点のリードを握った。

しかし、6回表2死までに被安打0、与四球1、奪三振11という好投を見せていたバンデンハーク投手を相手に、埼玉西武打線が一矢を報いる。2死から1番・秋山選手がバンデンハーク投手の直球を完璧に捉えて、右翼席に叩き込む17号ソロ。「チームにまだ1本も安打が出ていなかったので、コンパクトに捉えられるよういきました」と語る頼もしいリードオフマンの一振りで、埼玉西武が点差を2点に縮めた。

福岡ソフトバンクは7回から継投策で逃げ切りを図る。7回表は森投手、8回表は岩嵜投手とつなぎ、満塁のピンチを招きながらも無失点で切り抜け、2点リードで迎えた9回表のマウンドにはやはり守護神・サファテ投手が上がる。

そのサファテ投手が出塁を許しながらも後続を断ち切り、3対1で福岡ソフトバンクが勝利した。投げてはバンデンハーク投手が6回を投げて被安打2、奪三振11、与四球1、失点1。後を受けた3人の中継ぎ陣はそれぞれ1イニングずつを0点に抑え、試合中盤に味方打線が挙げた2点のリードを守り切った。打っては高田選手が3打数2安打2打点。ただ1人マルチ安打をマークし、勝利に導く活躍を見せた。

敗れた埼玉西武は、これで今カードの負け越しが決まった。先発の野上投手が6回3失点と試合を作り、3人の中継ぎ陣が無失点で踏ん張る好投。福岡ソフトバンクを上回る安打数を放ったものの、昨日と同様に打線がつながりを欠き、反撃は叶わなかった。

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