「先発は週に1回なのでそこに合わせて調整ですが、中継ぎは毎日ゲームがあるので、毎日コンディションを整えながら、練習をやりすぎず、やらなすぎず、ですかね」。
千葉ロッテの唐川侑己投手は、8月7日に再昇格後、本来の先発ではなくリリーフを担当している。
昨季までプロ通算181試合に登板し、そのうち177試合が先発。最後にリリーフ登板したのは、2014年9月7日の東北楽天戦と、プロ生活のほとんどを先発で過ごしてきた。
チーム事情によりシーズン途中にリリーフへ配置転換となった唐川投手。先発とブルペンでは調整から異なるという。「先発はゲームの入り方が決まっていますけど、中継ぎはゲーム展開を見ながらなので、そこは今いる中継ぎに聞いたりとかアドバイスをもらったりしています」とチームメートに話を聞きながら自分に合った調整法を探しているところだ。
ブルペンでの球数についても「中継ぎのピッチャーは、球数が少ない中でマウンドに上がる。僕自身は経験がないので、他の中継ぎピッチャーよりも球数が多くなってしまっている。目安は15球にしているんですけど、そこから多くなってしまうことがある。そこはもうちょっと勉強かな」と明かした。
リリーフ転向後は、8月7日の福岡ソフトバンク戦で登板。2対2の6回からマウンドに上がり、先頭の甲斐拓也選手に四球、続く今宮健太選手の犠打で得点圏に走者を背負った。上林誠知選手を一ゴロ、牧原大成選手の二安で失点したが、この内野安打に井口資仁監督がリクエストを要求。一度はセーフと判定されたが、リプレー検証の結果アウトとなり、初のリリーフは無失点。2014年以来プロ入り2度目のホールドを記録した。
唐川投手は「最初に投げたときにリクエストがなければ1点だったので、そこを抑えられたのは大きい。最初に点を取られるのと取られないのでは、大きく違うと思います」とその後の投球につながっていると話す。
唐川投手は8月15日の北海道日本ハム戦と29日の福岡ソフトバンク戦(自責は0)で失点したが、この登板以外は無失点。0対6から大逆転勝利を収めた8月19日の東北楽天戦では、4回からの3イニングスを無失点に抑え、試合の流れを引き寄せるピッチングを披露した。
8月23日の埼玉西武戦、翌24日のオリックス戦にも登板し連投を経験。唐川投手は「疲労感はあると思いますけど、1回しかやっていないので、今のところはという感じです」と特に気にならなかったようだ。
シーズン途中での配置転換にもしっかりと対応し、リリーフで結果を残す唐川投手。リリーフ陣が苦しい台所事情の中、背番号“19"の存在感が日に日に増している。
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