昨日の試合では、投打が噛み合ったオリックスが北海道日本ハムを破って3連勝を飾った。前半戦最後の今日の試合は、後半戦に向けて弾みを付けるためにも重要な一戦となる。オリックスの先発はエース・金子千尋投手。今季北海道日本ハム戦2試合に登板し2勝0敗、防御率1.29。この相性の良さを生かして勝利を収めたい。
一方、北海道日本ハムの先発は、今季一軍初登板となる大谷選手。怪我から復帰して以降は打者としての起用が続いていたが、7月1日にはイースタン・リーグで1イニングを投げた。今日の試合も少ないイニングでの登板になる予定だが、その投球に注目が集まる。
初回は両投手ともに走者を出すなど不安定な立ち上がりとなるが、何とか無失点に抑える。しかし2回裏、制球の定まらない大谷選手が、オリックス打線に捕まった。
1死から5番・小谷野選手が四球を選んで出塁すると、続くマレーロ選手、7番・T-岡田選手が安打でつなぎ、1死満塁の絶好機を作る。そして8番・大城選手が冷静に四球を選び、押し出しで1点。ここで大谷選手は降板し、2番手としてメンドーサ投手がマウンドに上がるが、オリックス打線の勢いは止まらず。1死満塁から9番・伊藤選手が、初球を左翼線へはじき返す走者一掃の適時二塁打。2番・駿太選手の犠飛でも1点を加え、オリックスがこの回一気に5点を奪った。
序盤のうちに少しでも点差を縮めたい北海道日本ハムは、3回表、2死から1番・西川選手が12球粘って四球をもぎ取る。続く松本選手の打席で、西川選手はリーグ単独トップとなる25個目の盗塁を成功させ、自らの足で好機を拡大。松本選手も四球を選び2死1,2塁とすると、3番・中田選手が安打を放ち、2塁走者の西川選手は快足を飛ばして本塁へ生還。西川選手の俊足が生き、北海道日本ハムが1点を返した。
4回裏に1点を失い、再び点差が5点となった北海道日本ハム。5回表に中島卓選手、岡選手の連打で1死2,3塁の好機を迎えると、ここで得点圏打率.400と勝負強い松本選手が、2点適時打を放ち、点差を3点に縮める。
しかし、北海道日本ハムの反撃もここまで。6回からオリックスは継投策に入り、6回表は大山投手、7回表は近藤投手、8回表は黒木投手がそれぞれ無失点に抑える。9回表は守護神・平野投手がしっかりと締め、試合は6対3でオリックスが勝利を収めた。
5回を投げて球数111球、被安打5、奪三振7、与四球3、失点3と本来の投球とは言えなかった金子千尋投手だったが、打線の援護にも恵まれて今季7勝目を挙げた。エースの後を継いだ中継ぎ陣は、北海道日本ハム打線を抑え込み試合の流れを渡さなかった。
今季初先発で注目を集めた大谷選手は最速158キロを計測したものの、ストライクを取るのに苦労する場面が多く見られた。「きょうの反省を次に生かせるよう、しっかり調整していきます」と本人が語るように、次回登板では本来の投球を取り戻してほしい。
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