【試合戦評】上沢投手が7回無失点の好投。北海道日本ハムが連敗を5で止める。

パ・リーグ インサイト

2017.7.9(日) 00:00

今日の北海道日本ハムの先発は、前回の7月2日の登板で約2年ぶりの白星を挙げた上沢投手。しかし、チームは前回の自身の勝利以来、5連敗を喫している。上沢投手には連敗ストップの役目が託される。一方の福岡ソフトバンクの先発はバンデンハーク投手。負けこそ付いていないものの、ここ2試合は本来の投球ができていない。チームは今季最長の6連勝中だ。この勢いに乗って、6月16日以来の勝利を挙げることができるか。

初回から両軍とも先発投手の立ち上がりに付け込み、長打で好機を作るが、得点は入らず。以降は上沢投手のフォークが冴え渡り、2回表、3回表は完璧な投球で、福岡ソフトバンク打線を3者凡退に抑えた。4回表には、2番・高田選手から三塁打を浴びてピンチを背負い、迎えたのは現在リーグ3冠王の柳田選手。鋭い当たりを放たれたが、左翼手・松本選手からの素晴らしいワンバウンド送球によって3塁走者を本塁で刺し、先制点を許さない。

試合が動いたのは5回裏だった。好投を続けていたバンデンハーク投手が1死から8番・石井一選手に四球を許すと、続く市川選手が犠打を決め、2死2塁の好機を作る。ここで出番が回ってきたのは、2打席目でフェンス直撃の二塁打を放っている1番・西川選手。「プレッシャーが半端なかったです。(プレッシャーで)唇が青くなりました」と語った第3打席だったが、打球は詰まりながらも中前に落ち、貴重な先制適時打となる。「当たりは決してよくなかったんですけど、いいところに飛んでくれてよかったですね」と振り返り、好投する上沢投手に援護点をプレゼントした。

上沢投手が迎えた最大のピンチは7回表だった。先頭の高田選手に安打で出塁を許すと、続く柳田選手には長打で続かれ、無死2,3塁のピンチを背負う。しかし、上沢投手は冷静だった。4番・内川選手を内野ゴロ、続くデスパイネ選手を二飛で抑えると、わずか3球で無死2,3塁を2死2,3塁に。さらに6番・中村晃選手も2球で打ち取り、無失点で切り抜けた。上沢投手からは渾身のガッツポーズが飛び出した。

上沢投手の好投に受けて、北海道日本ハムは7回裏にも市川選手の適時打で貴重な追加点を挙げ、スコアを2対0とした。上沢投手は7回を投げて被安打5、奪三振5、与四球0、無失点という圧巻の成績でマウンドを降り、試合の展開を継投陣に託す。

試合はそのまま北海道日本ハムの中継ぎ陣が無失点に抑え、2対0で勝利を収めた。北海道日本ハムは連敗を5でストップ。福岡ソフトバンクは連勝が6で止まった。上沢投手は見事な投球で今季2勝目。この勝利を次の機会にもつなぎ、低迷するチームの救世主となりたい。

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