7月5日の試合では、終盤に粘りを発揮して千葉ロッテを下したリーグ首位の楽天。今日の試合の先発は、6月28日のオリックス戦で6回1失点の好投を見せ、1ヶ月以上ぶりの白星を手にした辛島投手だ。迫り来る福岡ソフトバンクから首位の座を守るためには、1試合も気を抜くわけにはいかない。前回登板の良い感覚を保ったまま、チームを3連勝に導きたい。
対する埼玉西武の先発マウンドには、エース・菊池投手が上がる。3回途中7失点と崩れた6月23日の福岡ソフトバンク戦から、2試合連続で黒星を喫しているが、良くない流れを引きずらない切り替えの早さも、エースがエースたる所以だろう。リーグ上位のチームに食らい付き、Aクラスの立場をより一層確かなものにしたいところだ。
初回、辛島投手は埼玉西武打線を2奪三振を含む3者凡退に抑える。一方の菊池投手はいきなり無死1,2塁のピンチを背負うものの、後続を打ち取って無失点で切り抜けた。
試合が動いたのは3回表。先頭の炭谷選手が安打で出塁し、1死から1番・秋山選手が四球を選ぶ。2番・源田選手の進塁打と盗塁で2死2,3塁となったが、細川選手の悪送球の間に3塁走者が生還。意外な形で埼玉西武が先制に成功すると、続く浅村選手が左中間への適時二塁打を放って、この回2点を先取した。
さらに6回表も、先頭の浅村選手が安打で出塁し、1死から5番・栗山選手も左前打で続く。6番・メヒア選手が四球を選び、満塁の絶好機を呼び込むと、まずは7番・外崎選手が3点目を加える適時打。そしてなおも1死満塁の場面で8番・炭谷選手が犠飛を決め、代打・渡辺選手も中前への適時打を放つ。この回3得点を奪い、埼玉西武が5点のリードを握った。
楽天は6回途中から、辛島投手に代わって久保投手を投入し、菅原投手、菊池投手と無失点リレーをつなぐ。これ以上リードを広げられることは防いだものの、打線が沈黙し、反撃が叶わない。結果的に9回裏にも登板し、3者凡退に抑えた菊池投手が完封を決めて、試合は5対0で埼玉西武が勝利した。
埼玉西武の先発・菊池投手は9回を投げて被安打5、奪三振14、与四球2、失点0。試合序盤は毎回のように走者を出したものの、初回以外の全ての回で奪三振をマークし、楽天打線を完璧に抑え込んだ。敗れた楽天は、これで福岡ソフトバンクにリーグ首位の座を譲ることに。追われる立場から追う立場になるが、ゲーム差はわずかに1.5。4連勝と波に乗る埼玉西武も含め、Aクラスの攻防は今後も熱い展開を見せてくれることだろう。
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