【試合戦評】首位攻防3連戦は福岡ソフトバンクが勝ち越し。モイネロ投手はわずか4球でうれしい初勝利

パ・リーグ インサイト

2017.7.2(日) 00:00

楽天と福岡ソフトバンクによる首位攻防3連戦は今日がいよいよ最終戦。昨日は両軍合計28安打の乱打戦を福岡ソフトバンクが制し、再び0.5ゲーム差となった。昨日の白星で流れに乗りたい福岡ソフトバンクは、自身3連勝中のバンデンハーク投手が先発する。対して首位固めのために是が非でも勝利を手にしたい楽天は、岸投手が先発。今季登板した試合でいずれも6回を投げ切るなど、抜群の安定感を誇る右腕に、カード勝ち越しを託す。

初回、岸投手は持ち味の緩急を使った投球で、福岡ソフトバンク打線を3者凡退に抑える上々の立ち上がりを見せる。するとその裏、先頭・島内選手が四球で出塁するなど1死1,2塁の好機を作り、4番・ウィーラー選手が左前へ適時打を放つ。なおも1死1,2塁の場面で続く銀次選手も中前へ適時打を放ち、楽天が幸先よく初回に2点を先制する。

リードを許す展開となった福岡ソフトバンクだが、直後の2回表に5番・松田選手が13号ソロ本塁打を放ち、すぐさま1点を返す。

3回からはともに得点圏に走者を進めながら、岸、バンデンハーク両投手が粘りの投球を披露。互いに5回まで得点を奪えず、5回を終えて2対1、楽天の1点リードと緊迫した展開のまま後半に突入する。

6回表、柳田選手の二塁打とデスパイネ選手の四球で2死1,2塁と同点機を迎えるも、松田選手が三振に倒れ無得点に終わる。すると直後の6回裏、「ピンチの後にチャンスあり」の通り、楽天は先頭・ペゲーロ選手の四球から2死1,3塁の好機を演出。この場面で、アマダー選手が左前へ適時打を放ち、楽天が待望の追加点を挙げる。

7回裏も楽天は9番・三好選手の二塁打から2死3塁とし、再び好機を迎える。これ以上の失点は避けたい福岡ソフトバンクは、ここでモイネロ投手をマウンドへ。重圧のかかる局面でペゲーロ選手を見逃し三振に打ち取り、見事に火消しの役割を全うする。

モイネロ投手の好投に応えるように、8回表に福岡ソフトバンクが反撃を開始。1番・川崎選手が二塁打で出塁すると、続く今宮選手が四球を選び1死1,2塁に。この場面でまずは柳田選手が左前に適時打を放ち1点を返す。さらに1死満塁とし、松田選手が代わった楽天・松井裕投手から右前適時打を放ち、福岡ソフトバンクが同点に追い付く。さらに、6番・中村晃選手が中前に2点適時打を運び、この試合初めて福岡ソフトバンクがリードを奪う。

しかし、ここまで首位を走ってきた楽天は簡単に流れを渡さない。直後の8回裏、1死からウィーラー選手がバックスクリーン左に17号ソロを放つと、5番・銀次選手も左中間二塁打で続き、1死2塁と同点機を演出する。しかし後続が倒れ、5対4と福岡ソフトバンクが1点リードで試合はいよいよ9回の攻防に入る。

9回表の攻撃を福山投手が無失点に抑えて1点差のまま迎えた裏の攻撃。楽天は1死から島内選手が右翼線に二塁打を放ち同点機を作るものの、最後は福岡ソフトバンクの守護神・サファテ投手が岡島選手を空振り三振に切って取り試合終了。5対4で福岡ソフトバンクが勝利した。

昨日に続き点の取り合いとなったこの試合。8回の攻撃で一挙4点を挙げた福岡ソフトバンクが白熱の試合を制した。7回のピンチを抑えたモイネロ投手がわずか4球で初勝利。8回には楽天の守護神・松井裕投手から中村晃選手が逆転の一打を放つなど、今後に向けて収穫のある一勝となった。対する楽天は、終盤まで保ったリードを返される厳しい試合内容に。オールスター直前に控える福岡ソフトバンクとの2連戦を前に、明後日からの連戦で再び上昇気流に乗っていきたい。

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