パ・リーグ首位の楽天と、2位・福岡ソフトバンクの首位攻防戦2戦目。昨日の初戦では、ウィーラー選手とペゲーロ選手の本塁打で得たリードを、自慢の中継ぎ陣で守り切った楽天が勝利した。敗れた福岡ソフトバンクは、リーグ単独トップとなる柳田選手の20号本塁打を含む11安打を放ち、1点差に迫りながらも、終盤の得点機を逃した。
今日の試合は、両チームともに先発の柱をマウンドに送る。楽天の先発は美馬投手。リーグトップの防御率を誇る抜群の安定感で、今カードの勝ち越しを決めたい。対して福岡ソフトバンクの先発は千賀投手。6月4日以来のマウンドとなるが、本来の力を発揮して、カードの勝敗を五分に戻せるか。今日の試合を制し、価値ある1勝を手にするのはどちらのチームになるか、注目が集まる。
試合は1回表から動いた。1死から2番・今宮選手と3番・柳田選手が連打で1死1,3塁の好機を作ると、4番・内川選手の内野ゴロの間に3塁走者が生還。福岡ソフトバンクが幸先よく1点を先制する。そしてなおも2死2塁の場面で、5番・デスパイネ選手が三遊間を鋭く抜ける適時打。2塁走者の柳田選手の好走塁もあり、追加点を奪うことに成功する。昨日は先制を許した福岡ソフトバンクであったが、今日は初回から2点を先取した。
3回裏、楽天が反撃を開始する。1死から9番・三好選手が、今日チーム初となる安打で出塁すると、続く島内選手も右前打でつないで1死1,2塁。この得点機を迎えたところで、2番・ペゲーロ選手が内角低めの直球を振り抜き、右中間深くに同点適時二塁打を放つ。頼もしい一打で試合を振り出しに戻すと、さらに2死3塁から、4番・ウィーラー選手が初球をフルスイング。打球は左中間席に飛び込み、2試合連続の16号2ランとなる。昨日に引き続き、2人の外国人選手の活躍で楽天が逆転に成功した。
初回以降、美馬投手の粘りの投球を前に無得点に終わっていた福岡ソフトバンクだが、5回表に強力打線が目を覚ます。先頭の甲斐選手と、9番・上林選手の連打で無死1,3塁の好機を呼び込むと、敵失でまずは1点を奪う。そして無死2,3塁から、2番・今宮選手が右方向への勝ち越し適時打。さらに無死満塁から5番・デスパイネ選手が、甘く入った変化球を捉え、左翼席に突き刺さる20号満塁本塁打を放つ。これでスコアは9対4。この回一挙7点を奪った福岡ソフトバンクが、一気に5点もの大きなリードを握った。
首位の意地を見せたい楽天は、すぐさま反撃に出る。5回裏、2つの失策と四球で1死満塁の好機を作り、代打・今江選手の押し出し四球で1点を返すと、続くアマダー選手と8番・嶋選手が連続適時打。9番・三好選手の犠飛でも1点を加えてこの回4得点を挙げると、あっという間に1点差まで詰め寄る。
6回表に今宮選手の5号ソロが飛び出し、福岡ソフトバンクがリードを2点に広げたものの、7回裏にアマダー選手の8号ソロで再び1点差に。福岡ソフトバンクが僅差でリードする10対9というスコアで、熱い展開を見せる試合は最後の2イニングスに突入した。
8回裏、3番・岡島選手と4番・ウィーラー選手の連打で、1死1,2塁のピンチを迎えた福岡ソフトバンクは、早くも守護神・サファテ投手をマウンドに送る。慣れない8回からの登板であったが、無難に後続を断ちこの回無失点。9回裏のマウンドにも上がったサファテ投手は、回跨ぎの影響を感じさせない投球で楽天打線を3人で斬り、試合は10対9で福岡ソフトバンクが勝利した。
5回表に大量点を奪った福岡ソフトバンクが最後まで試合の主導権を渡さなかった。敗れた楽天は諦めず1点差まで迫り、救援陣の好投が光ったものの、あと一歩届かず悔しい敗戦となった。これでカード成績は五分。重要な明日の試合の先発は、楽天が岸投手、福岡ソフトバンクがバンデンハーク投手である。好投手同士の対決、どちらのチームが最初に試合の均衡を破るのか、注目だ。
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