【試合戦評】山岡投手が8回無失点の好投で今季3勝目。マレーロ選手の一発攻勢でオリックスが初戦を制する

パ・リーグ インサイト

2017.6.30(金) 00:00

6月28日、埼玉西武の森慎二一軍投手コーチが逝去。埼玉西武は、今日のオリックス戦の前に追悼セレモニーを実施し、選手たちは左袖に喪章を付けて試合に臨んだ。森コーチへ勝利を届けたい特別な一戦の先発マウンドを託されたのは、エース・菊池投手。前回登板の福岡ソフトバンク戦では3回途中7失点と打ち込まれたが、今日はその悔しさを胸に、エースとしてチームに勝利をもたらしたい。

対するオリックスの先発は山岡投手。前回登板の千葉ロッテ戦では、7回途中5失点で敗戦投手となった。自身2連敗中の悪い流れを断ち切り、チームも上昇気流へ乗せたい。

試合は両先発投手が踏ん張りを見せる展開となる。菊池投手は初回から毎回のように走者を出すものの、要所を締める投球で得点を与えない。一方の山岡投手も、2回裏に失策と四球で1死満塁のピンチを迎えるが、8番・炭谷選手を併殺打に打ち取り、先制点を許さない。

均衡を破ったのは本塁打だった。両チーム無得点で迎えた3回表、先頭のマレーロ選手が、真ん中に来た直球を右方向へ流す4号ソロ。頼もしい外国人選手の一振りで、オリックスが先制に成功する。

さらに5回表にも、先頭の若月選手が安打で出塁した無死1塁の場面で、再び1番・マレーロ選手が初球を完璧に捉える。打球は左中間方向へ伸びて跳ね返り、そのまま場外に。2打席連続となる第5号2ランでスコアを3対0とし、オリックスが試合の主導権を握った。

オリックス先発の山岡投手が6回までに許した安打はわずか1本。2回のピンチ以降は3塁を踏ませない投球を披露。テンポのよい投球で、試合の流れを埼玉西武に引き渡さない。

埼玉西武も、8回表は平井投手、9回表は大石投手が登板し、1イニングをそれぞれ無失点に抑えて味方打線の反撃を待つ。そして、9回裏。ここまで山岡投手に抑え込まれていた埼玉西武打線が目を覚ます。先頭の源田選手が四球を選ぶと、続く浅村選手が左前打。1死から5番・メヒア選手も安打を放ち、一発が出れば逆転サヨナラという状況に場内はこの日一番の盛り上がりを見せる。しかし後一本が出ず、3対0でオリックスの勝利。森コーチへ勝利を届けたい特別な一戦だったが、その願いは叶わなかった。

オリックスの先発、山岡投手は8回を投げて、被安打2、奪三振6、与四球3、無失点の好投で今季3勝目をマーク。前回登板の雪辱を果たした。序盤は毎回のように先頭打者を塁に出したが、後続の打者をテンポ良く打ち取ることで球数少なく8回まで無失点に抑えた。今後も今日のような投球を続け、ローテーションを担う一角として存在感を示したい。

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