東北楽天の田中和基選手は現在、球団の生え抜き野手では史上3人目の2桁となる13本塁打を放っている。
チームは今年で球団創設14年目だが、この間に生え抜き野手で2桁本塁打を放った選手は、2017年に17本塁打を放った茂木栄五郎選手、同年に14本塁打を放った島内宏明選手の2名のみ。生え抜き長距離砲の育成に苦労している印象だ。
生え抜きではないが、日本人選手では2007年に山崎武司氏が43本塁打を放ち球団初の本塁打王のタイトルを獲得。現在も東北楽天の日本人野手シーズン最多本塁打は、この43本が最多となっている。
これほどまでに、生え抜き選手の本塁打数が少なかった理由の一つとして、これまでのドラフト会議で長距離砲を上位指名してこなかった点が挙げられる。
今年は岩見選手を2位で指名したが、これまではとにかく本塁打を打てる選手が少なかった。実際に2016年までの12年間でシーズン2桁本塁打を達成した選手はゼロ。
球団創設1年目は生え抜き選手の本塁打はなし、2006年も塩川達也氏の1本だった。その後2016年に島内選手が9本塁打放ったが、2桁本塁打には届かなかった。
それでも翌2017年に、小柄ながらパンチ力が魅力のリードオフマン・茂木選手が頭角を現すと、6本の先頭打者本塁打を含む17本塁打。前年9本塁打だった島内選手も14本塁打と、球団創設13年目でようやく2桁の壁を越えた。
そして今季は、トップバッターに定着した2年目の田中選手がチーム日本人選手トップの13本塁打をマーク。残りが40試合ほどである現状を踏まえると、茂木選手が持つ生え抜き野手最多本塁打超え、さらには生え抜き野手では初となるシーズン20本塁打にも期待がかかる。
【楽天の年度別生え抜き選手の最多本塁打一覧】
●2005年
なし
●2006年
1本 塩川達也
●2007年
8本 草野大輔
●2008年
4本 横川史学
●2009年
7本 草野大輔
●2010年
6本 聖澤諒
●2011年
4本 横川史学
●2012年
5本 枡田慎太郎
●2013年
8本 枡田慎太郎
●2014年
7本 岡島豪郎、西田哲朗
●2015年
5本 中川大志
●2016年
9本 島内宏明
●2017年
17本 茂木栄五郎
●2018年
13本 田中和基
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