攻撃の総合指標RCで見る打者ランク 今季最も貢献度が高くMVPに近い打者は?

Full-Count 広尾晃

2018.8.14(火) 16:07

埼玉西武ライオンズ・秋山翔吾選手【写真:荒川祐史】
埼玉西武ライオンズ・秋山翔吾選手【写真:荒川祐史】

昨年はパが1位秋山、2位柳田 セはMVPの丸が1位

RC(RunCreate)は、安打、長打、盗塁、盗塁死、四死球、犠打、三振など攻撃面の多くの指標を盛り込んだデータだ。打点に近い数字になるように調整されている。打者の貢献度を見る上で有効な指標だ。

このRCを使って8月12日時点の両リーグ打者の成績を見ていこう。

参考までに、2017年の両リーグのRC上位5人は以下の通り

〇パ・リーグ
1秋山翔吾(西)123.31 (143試575打185安25本89点16盗 率.322)
2柳田悠岐(ソ)111.69(130試448打139安31本99点14盗 率.310)
3西川遥輝(日)94.58 (138試541打160安9本44点39盗 率.296)
4T-岡田(オ)92.62 (143試504打134安31本68点2盗 率.266)
5ウィーラー(楽)89.00(142試542打147安31本82点7盗 率.271)

〇セ・リーグ
1丸佳浩(広)114.60 (143試556打171安23本92点13盗 率.308)
2筒香嘉智(De)103.98 (139試503打143安28本94点1盗 率.284)
3田中広輔(広)101.91(143試565打164安8本60点35盗 率.290)
4マギー(巨)96.28(139試523打165安18本77点4盗 率.315)
5ロペス(De)95.35(142試569打171安30本105点0盗 率.301)

パは首位打者の秋山が1位、2位に柳田となった。昨年のリーグMVPは、NPB記録の54セーブをマークした福岡ソフトバンクのサファテだったが、2位は柳田だった。ちなみに本塁打と打点の2冠王・福岡ソフトバンクのデスパイネは82.53で7位。RCは積み上げ型の数字のため安打数が125と少ないデスパイネの数字は伸びなかった。

セはMVPの丸が1位だった。以下の顔ぶれも順当といえるだろう。

2018年はパが昨年に続き秋山VS柳田、セは山田が圧倒的な数値

それは、今季の両リーグRC10傑はどんな顔ぶれだろうか。

〇2018年 パ・リーグRC10傑
1秋山翔吾(西)92.91(100試417打139安16本56点8盗 率.333)
2柳田悠岐(ソ)88.85 (91試341打119安25本70点17盗 率.349)
3山川穂高(西)86.91 (100試377打106安31本86点0盗 率.281)
4浅村栄斗(西)79.89(100試409打129安23本87点3盗 率.315)
5吉田正尚(オ)74.48(104試369打112安18本67点2盗 率.304)
6近藤健介(日)72.95(87試307打104安9本53点4盗 率0.339)
7西川遥輝(日)66.41(99試380打96安9本39点28盗 率.253)
8森友哉(西)64.58(93試325打96安14本65点5盗 率.295)
9外崎修汰(西)63.08 (100試375打106安14本59点24盗 率.283)
10中村奨吾(ロ)62.87(98試381打112安4本42点25盗 率.294)

今季も秋山と柳田の争い。同級生の2人は今やリーグを代表する強打者だ。優勝チームからMVPが出る可能性が高いことを考えれば、今年の打者でMVP候補筆頭となるのは秋山だろう。今季初めて規定打席に到達した埼玉西武の山川やオリックスの吉田など新鮮な顔ぶれもいる。

○2018年 セ・リーグRC10傑
1山田哲人(ヤ)97.20 (96試365打116安28本66点26盗 率.318)
2丸佳浩(広)81.00 (81試268打84安25本57点8盗 率.313)
3岡本和真(巨)75.27 (106試404打122安21本65点2盗 率.302)
4鈴木誠也(広)74.87 (82試271打90安21本67点4盗 率.332)
5筒香嘉智(De)74.30 (97試348打103安23本61点0盗 率.296)
6バレンティン(ヤ)70.55(97試349打95安28本91点0盗 率.272)
7ビシエド(中)70.53 (97試363打119安16本68点1盗 率.328)
8宮崎敏郎(De)69.31 (100試386打124安20本53点0盗 率.321)
9坂本勇人(巨)68.90 (82試326打107安13本56点8盗 率.328)
10田中広輔(広)66.30 (99試399打106安9本44点17盗 率.266)

3度目のトリプルスリーに「当確」を打ってもよさそうな東京ヤクルトの山田哲人が1位。昨年のMVP丸を大きく引き離している。3位の岡本は今年、89人目の「巨人4番」に座り、期待に応えている。

注目は4位の鈴木誠也だ。故障での離脱が長く、まだ271打数だがRCは4位。打率も1位に躍り出た。ここから数字を伸ばせばMVPが見えてくるだろう。

残り試合は40試合足らず。ラストスパートで、各打者はどんな数字を残すだろうか。

記事提供:Full-Count

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