【試合戦評】ウィーラー選手が試合を決める14号弾。楽天が延長戦を制し、首位の座を守り抜く価値ある1勝

パ・リーグ インサイト

2017.6.24(土) 00:00

昨日の試合では、中田選手から2本塁打が飛び出し、谷元投手がプロ通算100ホールドをマークするなどして、交流戦後初のゲームを白星で飾った北海道日本ハム。敗れた楽天は、一度逆転に成功したものの、投手陣が踏ん張れなかった。今日の試合の先発は、北海道日本ハムが有原投手で、楽天が美馬投手である。

有原投手は、6月18日の東京ヤクルト戦で9回途中3失点(自責0)と好投を披露している。今季はなかなか調子が上向かないが、前回登板に続いて今回も結果を残し、復調のきっかけをつかみたい。美馬投手は前回登板では惜しくも勝ちが付かなかったものの、パ・リーグの防御率ランキングトップに躍り出た安定感は健在。現在首位のチームのすぐ後ろには、福岡ソフトバンクが迫っている。今日の試合をものにして、何とか首位陥落を阻止したい。

初回、2番・ペゲーロ選手がフルカウントからの変化球を捉え、弾丸ライナーで右翼席へと運ぶ先制ソロ。有原投手の立ち上がりの隙を突き、楽天が幸先良く先制に成功する。

しかし、その裏の攻撃で先頭の大田選手が安打で出塁し、美馬投手の暴投で進塁。2番・松本選手も安打でつないで無死1,3塁とすると、続く西川選手の併殺打の間に3塁走者が生還。北海道日本ハムが、すぐさま試合を振り出しに戻した。

その後、ともに初回に失点を喫した両先発投手が立ち直り、走者こそ出すものの得点を許さない。スコアボードには0が並び、1対1の同点のまま試合は投手戦の様相を呈する。

楽天の先発・美馬投手は7回1失点のさすがの投球でマウンドを下り、8回裏からはハーマン投手、9回裏からは松井裕投手とつなぎ、いずれも無失点。北海道日本ハムの有原投手も8回途中から中継ぎ陣に後を託すが、両チームの継投が光り、試合はこう着状態に陥る。

9回をそれぞれの守護神が無失点で抑えて、試合はついに延長戦に突入。延長10回表は谷元投手が、その裏は回を跨いだ松井裕投手が締め、迎えた11回表。先頭のウィーラー選手が北海道日本ハムの6番手・玉井投手の直球を完璧に捉えると、バックスクリーンに飛び込む値千金の勝ち越しソロ。スコアは2対1となり、楽天が土壇場で1点のリードを握る。

11回裏はいまだに防御率0.00の福山投手が登板し、危なげなく内野ゴロ3本で3者凡退に抑え、そのまま試合は2対1で楽天が勝利した。福岡ソフトバンクが敗れたため、ゲーム差は再び1.5に広がった。今日福岡ソフトバンクが勝ち、楽天が敗れれば首位の座を奪われるという窮地にあって、鉄壁の中継ぎ陣と頼もしい外国人選手がまたも大きな仕事をした。

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