5月30日から6月19日までの期間で行われた今季の「日本生命セ・パ交流戦」。その最優秀選手賞(MVP)および日本生命賞の受賞選手が、6月23日、NPB公式サイトより発表された。最優秀選手賞は、勝ち越しに成功したパ・リーグの勝率第1位球団から1名、日本生命賞はセ・パ両リーグの選手の中から1名ずつ選出となった。
【最優秀選手賞(MVP)】
柳田選手(福岡ソフトバンク)
交流戦成績:18試合71打数24安打7本塁打23打点 打率.338
柳田選手は、交流戦開始までは打率.280、8本塁打という成績だったが、交流戦から一気に調子を上げ、この期間だけで7本塁打を放つなど躍動した。初戦となった5月30日の中日戦ではいきなり先制適時打を放ち、翌日も先制点を挙げてチームを快勝に導く。6月3日の横浜DeNA戦では2本のアーチを描き、6月6日の東京ヤクルト戦では、延長10回裏に三塁線際に転がるサヨナラ内野安打。数多くの殊勲打を放ち、チームの勝利に貢献した。
柳田選手が交流戦期間に放った24安打は、交流戦の打撃成績ランキングで5位タイの数字となる。7本塁打は2位で、23打点は単独トップの記録だ。チームは3年連続となる最高勝率に輝いたが、柳田選手の働きはその快挙にも大きく寄与している。最優秀選手賞受賞は自身2年ぶり2度目であり、1人の選手がこの賞を2度受賞するのは交流戦が始まって以降、初めてのことである。
4試合連続でお立ち台に呼ばれ、4年ぶりに4番打者を任されるなど、柳田選手にとってもうれしい誤算の連続だった交流戦。会見では「お立ち台のときは全てがうまくいきましたね。こういうことがあるから野球はやめられないなと思いました」と笑顔を浮かべたが、「まだ長いシーズンが待っている。しっかりコンディションを整えて、最後まで戦えるよう頑張ります」と意気込みも口にした。
【日本生命賞(パ・リーグ)】
松本選手(北海道日本ハム)
交流戦成績:17試合53打数21安打0本塁打5打点 打率.396
松本選手は、今季の4月後半から出場数を増やしている新進気鋭の若手野手だ。交流戦前までは打率.231まで落ち込んでいたが、6月2日の阪神戦で、1点を追う9回表に代打で出場。決勝点となる勝ち越しの2点適時二塁打を放って、チームに劇的な逆転勝利を呼び込んだ。その後も活躍を続け、交流戦期間は12球団中2位の高打率を残し、存分に存在感をアピールした。
松本選手は、「リーグで1人しか受賞できない賞をいただけて本当に光栄です。これからも1試合1試合全力でプレーし、チームの勝利に貢献できるように頑張ります」と受賞の喜びを語った。
6月19日に交流戦が終了し、今日から熾烈なリーグ戦が再開。松本選手は安打を放ち、柳田選手は3本塁打を放ち早速結果を残している。そろそろ、首位攻防戦に向かうチーム、クライマックスシリーズ出場に懸けるチーム、それぞれの方針の違いも見えてくる頃だ。素晴らしい賞を獲得した柳田選手と松本選手の栄誉を称えつつ、白熱するペナントレースを戦い抜く2選手の姿に、今後も注目していきたい。
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