自身初、そして38年ぶりとなる記録も。7月度日本生命月間MVP賞を発表

パ・リーグ インサイト 望月遼太

2018.8.8(水) 19:27

千葉ロッテマリーンズ・井上晴哉選手(C)PLM
千葉ロッテマリーンズ・井上晴哉選手(C)PLM

8月8日、NPBより2018年7月度の「日本生命月間MVP賞」受賞選手が発表された。セ・リーグは広島のクリス・ジョンソン投手と東京ヤクルトの山田哲人内野手が受賞し、パ・リーグでは北海道日本ハムの有原航平投手と千葉ロッテの井上晴哉内野手の2人が受賞した。パ・リーグ受賞選手の成績は以下の通りだ。

【投手】
北海道日本ハム・有原投手(自身2度目)
7月成績:4試合、3勝0敗、29.2回、18奪三振、防御率1.52

今季の有原投手は開幕直後から不安定な投球が続き、一時はクローザーへの配置転換を経験するなど試練のシーズンを送っていた。しかし、7月9日の福岡ソフトバンク戦から先発に復帰すると、この試合で7回1失点の快投を見せて首脳陣の信頼を再び勝ち取り、先発ローテーションへの復帰を果たす。

有原投手はその後も好投を続け、7月16日のオリックス戦では9回を投げて1失点、自責点0という圧巻の内容で白星を挙げ、7月31日の千葉ロッテ戦でも8回無失点の快投で勝ち投手に。7月は4試合の登板で3勝を挙げ、防御率も1点台という素晴らしい内容でチームをけん引し、不振からの脱却を強く印象付けた。

有原投手にとって月間MVPの受賞は、チームが優勝を遂げた2016年の7月以来2度目となる。2度とも同じ7月となっている点からも、どことなく縁起の良さが感じられるところだ。2年連続で2桁勝利を記録している主戦投手の活躍は、2年前と同じく逆転優勝を狙うチームにとっても今後欠かせないピースとなっていくことだろう。

【野手】
千葉ロッテ・井上選手(自身初)
7月成績:20試合、70打数28安打、23打点、7本塁打、打率.400

去る6月にも打率.386、6本塁打という大活躍を見せていた井上選手だが、7月に入ってからその打棒はさらに好調さを増していった。チームの全20試合に出場して打率、打点、出塁率(.500)の三部門でリーグトップ、安打数はリーグトップタイという抜群の成績を収め、7月9日からは4番に定着。今やポイントゲッターとして欠かすことのできない存在となっている。

今季の井上選手といえば豪快なホームランのイメージが強いが、7月の20試合中18試合で出塁するなど選球眼も向上。7月中は実に2打席に1回、出塁を果たしていた計算だ。また、7本の本塁打のうち3本が先制点となっただけでなく、先制打5本、同点打2本、勝ち越し打3本と幾度となく試合を動かす存在に。チームは苦戦を強いられた時期もあったが、そんな中でも井上選手の貢献度は一貫して高いものだった。

井上選手にとって月間MVPの受賞は、5年間のプロ野球生活で初めてのものとなる。千葉ロッテでは先月にも角中勝也選手が同賞の受賞を果たしており、同球団から2カ月連続で月間MVPに選出されるのは、1980年5月のレロン・リー氏、6月度のレオン氏に続いて史上2度目だ。

レロン・リー氏とレオン氏は実の兄弟で、ともに10年以上にわたって日本球界において強打者として活躍し続けた伝説的な助っ人たちだ。井上選手も偉大な先達のように、打線の中軸として長年にわたってチームを引っ張るような存在となれるだろうか。

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パ・リーグ インサイト 望月遼太

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