15試合を消化し、残すところ3試合のみとなった「日本生命セ・パ交流戦」。ここまで8勝7敗と辛くも勝ち越しているパ・リーグ首位の楽天は、今日から阪神との3連戦のため、甲子園に乗り込む。先発は注目の高卒ルーキー・藤平投手。昨夏、多くの人を沸かせた甲子園のマウンドで、プロ初登板初勝利を目指したい。対する阪神の先発は岩貞投手だ。

初回、藤平投手は無死2塁のピンチを招くが、後続の打者を打ち取り無失点に抑える、上々の立ち上がりを見せる。しかし2回裏、1死1塁から原口選手に5号2ランを浴び、阪神に2点のリードを奪われた。

先制を許した楽天は、直後の3回表。先頭の三好選手が、「藤平選手が初先発なので、いい1本が打てて良かったです」と語る今季初本塁打を放ち、すぐさま1点を返す。さらに続く嶋選手が粘って四球をもぎ取り、9番・藤平投手が犠打を決めて1死2塁の好機を作ったが、後続の打者が打ち取られ、この回は1点止まりとなった。

先発の藤平投手は、2回以降は直球と変化球をうまく組み合わせ、打たせて取る投球を披露する。6回表、打席が回ってきた場面で代打・茂木選手が送られて交代となったが、5回を投げて球数84球、被安打5、奪三振0、与四死球2、失点2という結果。プロ初登板初勝利とはならなかったものの、チームの逆転を信じて、中継ぎ陣に後を託す。

しかし、1点を追う8回裏。3番手の久保投手が、2死満塁から6番・鳥谷選手の適時打で2失点。スコアは4対1となり、楽天は試合終盤にリードを3点に広げられる。

なんとかルーキー・藤平投手の黒星を消したい楽天打線は、9回表。2死2塁から代打・聖澤選手が右中間を破る適時二塁打を放って1点を返すも、反撃はここまで。試合は2対4で阪神が勝利した。

敗れた楽天はこれで3連敗。今年の高卒ルーキーとしては12球団最速の一軍デビューを果たした藤平投手が5回2失点の好投を見せたものの、打線が阪神投手陣を攻略することができなかった。明日の先発は交流戦防御率トップの美馬投手。前回登板では8回1失点の好投で7勝目を挙げており、明日もチームの勝利に貢献する投球が期待される。