チーム防御率4.30の福岡ソフトバンク投手陣。チーム防御率4点台だったシーズンはどうだった?

パ・リーグ インサイト

2018.8.6(月) 20:28

福岡ソフトバンク・東浜巨投手(C)PLM
福岡ソフトバンク・東浜巨投手(C)PLM

不安定な投手陣

“もう1頂!"をチームスローガンに掲げ、パ・リーグ連覇、2年連続の日本一を目指す福岡ソフトバンクだが、8月5日の試合終了時点で45勝47敗1分の4位。首位・埼玉西武とは10.5ゲーム差と、かなり難しい状況になっている。

思うように白星を伸ばすことができない原因のひとつは、チーム防御率4.30とかなり不安定な投手陣だ。開幕直後からセットアッパー・岩嵜翔投手、守護神・サファテ投手と、昨季のリーグ制覇を支えた屋台骨を欠き、森唯斗投手、モイネロ投手、嘉弥真新也投手、加治屋蓮投手らの負担がかなり大きくなった。

岩嵜投手、サファテ投手が不在の中、先発陣に奮起を期待したいところだが、先発の一角に期待されたバンデンハーク投手、武田翔太投手が不振、東浜巨投手も長期離脱し、千賀滉大投手もピリッとしない。

開幕前に計算していた軸となる投手陣の故障や不振で、理想のピッチングスタッフを形成できていないことが、チーム防御率4.30という数字につながっている。

チーム防御率4点台でチームのシーズン順位も…

現在チーム防御率4点台の福岡ソフトバンクだが、最後にチーム防御率4点台(4.05)を記録した2008年シーズンは最下位に終わっている。

この年の福岡ソフトバンクは交流戦で優勝し、上位争いを繰り広げていた。8月が終了した時点で58勝56敗3分の2位だったが、9月は大型連敗を喫するなど、5勝18敗と大きく負け越し。9月のチーム防御率は4.80と精彩を欠いた。

この年の投手陣は当時エース格だった杉内俊哉投手(現・巨人)が10勝8敗、防御率2.66、和田毅投手が8勝8敗、防御率3.61と結果を残し、大隣憲司投手(現・千葉ロッテ)も11勝8敗、防御率3.12とまずまずの成績を残している。

ただ救援陣は当時抑えだった馬原孝浩投手が、故障によりフルシーズン戦えなかったこともあり苦しんだ。三瀬幸司投手が44登板で防御率4.11、久米勇紀投手が40登板で防御率3.25、ニコースキー投手が39登板で防御率4.64と、30登板以上で防御率2点台をマークした投手は誰もいなかった。

2008年も今年と同様に混戦だったこともあり、8月まで2位にいながら9月に大きく負け越した福岡ソフトバンクは、最下位に終わった。当時よりも成熟しているチームが同じ結果になることはないだろうが、ペナントレースを勝ち抜くうえで、改めて投手整備の重要度が分かるシーズンになっている。

●最近10年間の福岡ソフトバンクのチーム防御率
2008年:4.05
2009年:3.69
2010年:3.89
2011年:2.32
2012年:2.56
2013年:3.56
2014年:3.25
2015年:3.16
2016年:3.09
2017年:3.22

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