【試合戦評】楽天と広島の首位対決最終戦。藤田選手の殊勲打で楽天が一進一退の攻防を制する

パ・リーグ インサイト

2017.6.11(日) 00:00

両リーグの首位同士の対決となった今カード。初戦は広島が大勝したが、昨日の2戦目では先発の美馬投手が8回1失点の好投を披露し、楽天が接戦を制した。楽天は前2カードで負け越しているだけに、是が非でも取りたい今日の試合。先発のマウンドには岸投手が上がる。今日は打線がしっかりと相手先発・中村祐投手を攻略していきたいところだ。

初回、岸投手が広島打線を3者凡退に抑える上々の立ち上がりを見せる。すると直後の1回裏の攻撃で、楽天打線が岸投手の援護に成功する。先頭の茂木選手が安打を放ち、敵失で3塁まで進塁。そして1死3塁の好機で3番・岡島選手がきっちり犠飛を決め、楽天が幸先よく1点を先制する。

しかし、直後の2回表、先頭の鈴木選手に本塁打を浴びて同点に追い付かれた。さらに1対1で迎えた5回表、9番・會澤選手に適時打を浴びて勝ち越し点を奪われてしまう。

ただここで流れを渡さないのが、パ・リーグ首位を走る楽天。1点を追う5回裏に、先頭の島内選手が四球で出塁し、1死から8番・藤田選手と9番・嶋選手の連打で2死満塁とすると、2番・ペゲーロ選手が落ち着いて四球を選んで押し出し。すぐさま同点に追いつく。

6回は両チーム無得点に終わり迎えた7回表。広島が得点圏まで走者を運び2死2塁とするも、岸投手が気迫の投球で會澤選手を空振り三振に打ち取り、無失点に抑えた。するとその裏、先頭の藤田選手が中前打で出塁し、続く嶋選手が犠打を決める。1番・茂木選手が内野安打でつなぎ、2番・ペゲーロ選手が四球を選んで1死満塁の絶好機を演出すると、3番・岡島選手がこの場面でもしっかり犠飛を放ち、楽天が1点の勝ち越しに成功する。

逃げ切りを図る楽天は8回表、2番手のハーマン投手をマウンドに送る。しかし、丸選手に痛恨の同点適時打を浴びてしまう。

直後の8回裏、先頭の銀次選手がしぶとく内野安打で出塁すると、6番・島内選手の犠打で1死2塁とする。続くアマダー選手が四球を選んで好機をつなぐと、8番・藤田選手がこの日3本目の安打となる適時打を放ち、楽天が貴重な勝ち越し点を奪った。

9回表のマウンドには、絶対的守護神・松井裕投手が上がる。先頭の代打・新井選手に四球を与えたものの、続くバティスタ選手を三振、小窪選手を併殺打に仕留め、盤石の投球で試合を締めくくった。

試合は4対3で楽天が勝利。終盤までお互いに1点を争った接戦を制し、両リーグの首位対決となった今カードを勝ち越しで終えた。8回表に登板したハーマン投手が来日初勝利。松井裕投手は今季両リーグ最速で20セーブ目を挙げ、チームとしても再び貯金を20とした。相手にリード許さず、粘り強く得点する試合展開はチーム状態が上向いている証だろう。残りの6試合となった交流戦もしっかりと勝ち切り、リーグ戦再開を前に足場を固めていきたいところだ。

記事提供:

パ・リーグ インサイト

この記事をシェア

  • X
  • Facebook
  • LINE