名物コラムニスト、ディポリート氏絶賛「才能が尋常じゃない」
エンゼルスの大谷翔平投手は、今季打者として打率.260、9本塁打、25打点と活躍を見せている。投手としては、右肘靱帯の損傷で故障者リスト入りするまでに、4勝1敗で防御率3.10の成績だった。
投打の二刀流に加え、スピードという第3の武器も兼ね備える24歳のアスリート能力を、アメリカの名物コラムニストはバスケットボールNBAが誇るスーパースターと比較してみせた。
打っても、投げても、走ってもトップクラスの働きを見せる大谷。地元記者はオールラウンドの活躍を可能にする、その身体能力に改めて驚嘆している。
「彼の身体能力は実に見事だ。ユニークなほどに神に恵まれたアスリートだ。メジャーリーグのレベルで、彼が見せるレベルで打者として活躍し続け、投手としてもあの高いレベルを守り抜いた選手は、どの時代にもいなかった」
ため息混じりにこう語ったのは、米スポーツメディア「スポーティングニュース」のジョセフ・ディポリート記者だ。試合前後の記者会見では、激しい身振りとともに大谷やマイク・ソーシア監督に質問をぶつけている名物コラムニストはメジャーのみならず、米メジャースポーツを取材してきた。
野球界を超えて、他競技と比較しても、大谷のアスリート能力はあまりに突出しているという。
「投手としてメジャーレベルで活躍するために必要なスキルは、打者として必要なスキルと全く違う。両方での活躍を可能にしているということで、まず、彼が持つ基本的なアスリートとしての才能が尋常ではないことを意味している。サイズ、パワー、スピード。彼と比較できるアスリートは野球界にはいないだろう。個人的にはレブロン・ジェームスしかいないと思う」
「そのアスリート性は唯一無二」
ディポリート氏が名前を挙げたのは、バスケットボール界の「キング」ことレブロン・ジェームスだった。身長203センチ、体重113.5キロという体格で、33歳を迎えてもなお、超人的なパワーとスピード、ジャンプ力を兼ね揃えるスーパースターはNBA優勝3度、MVP4度に輝いている。
そして、ジェームスは今オフ奇しくも大谷と同じロサンゼルスを本拠地とするレイカーズにフリーエージェントで移籍してきた。
「ジェームスも圧倒的な才能に恵まれたアスリートだ。彼もコート上で様々なことを、他の誰よりも凌ぐクオリティでこなしている。パス、リバウンド、ドリブル、シュートという役割を、バスケットボール選手は誰もがコート上で表現する。野球におけるピッチングとバッティングほど劇的に異なる動作ではないが。一方、オオタニは投手、打者だけではなく、代打や代走でも高いパフォーマンスを発揮している。足も驚くほど速い。そのアスリート性は唯一無二としか言いようがない」
バスケット界でジェームスが示す圧倒的な万能性と、投打の線引きが明確な野球界で大谷が示す多様性は異なるが、両者を比較した場合、野球の方が困難ではないか、というのがディポリート氏の見解だ。
「すべてにおいて水準が高いんだよ、オオタニは」
世界の誰もが知るほどカリスマアスリート、ジェームスと比較されるほどの大谷。ルーキーイヤーながら、その評価は米国内で高まる一方だ。
記事提供: