6月7日、2017年5月度の「日本生命月間MVP賞」受賞選手が、NPB公式サイトより発表された。パ・リーグの受賞者は、首位を快走するチームのエースと、昨年日本一に輝いたチームの主砲である。受賞選手の詳細は以下の通り。
【投手】
楽天・則本投手(自身2度目)
4試合4勝0敗32回 完投1完封1 奪三振46 自責点8 防御率2.25
プロ1年目の2013年に15勝をマークして新人王に輝き、チームの創設以来初の日本一にも大きく貢献した則本投手。2014年から昨季まで3年連続で奪三振王を獲得するなど、パ・リーグのみならず球界屈指の奪三振能力を誇り、プロ入りから4年連続で2桁勝利を挙げたものの、2015年は10勝11敗で負け越し。昨季は11勝11敗と貯金を積むことが叶わなかった。
しかし今季は4月の後半から一気に調子を上げ、5月にはリーグトップタイの4勝をマーク。5月10日の千葉ロッテ戦では、5月リーグ唯一となる完封勝利も挙げている。また、5月3日のオリックス戦、17日の北海道日本ハム戦で12奪三振、25日のオリックス戦で10奪三振をマークし、4月の2試合を含めて6試合連続2桁奪三振を達成。元近鉄の野茂英雄氏が持つプロ野球記録に並び、6月1日の巨人戦では、7試合連続2桁奪三振のプロ野球新記録を樹立した。
2014年6月度以来3年ぶり2度目の月間MVPに輝いた則本投手は、受賞について「チームの流れが良くて打線の援護が心強く、自分らしい投球ができたおかげだと思います」と周囲への感謝を口にした。
【野手】
北海道日本ハム・レアード選手(自身2度目)
23試合27安打10本塁打27打点 打率.333
昨季、39本塁打をマークしてパ・リーグ本塁打王に輝き、チームのリーグ制覇・日本一に多大なる貢献をしたレアード選手。開幕直後はチームが10連敗を喫するなどしてまさかのリーグ最下位に沈み、レアード選手自身もなかなか本来の力を発揮できずにいたが、5月に入りその打棒が大爆発。
5番打者として全23試合に先発出場し、リーグ最多の27打点、リーグ最多タイの10本塁打をマークしてチームをけん引した。また、先制本塁打3本、逆転本塁打1本に加え、同点打と勝ち越し打が各2本と計8本の殊勲安打を放っている。5月12日と13日の千葉ロッテ戦では、歴代トップタイとなる4打数連続本塁打も記録した。
昨年の5月度に続いて、自身2度目の受賞となったレアード選手は、「うれしいし光栄。このままチームに貢献していきたい」と意気込む。好調の要因については「分からない」と笑ったが、「でも、いつもスロースタートだから。5月をきっかけに一気に上げていきたいね」と力を込めた。
北海道日本ハムは、自チームの所属選手が月間MVPを獲得するのは昨年9月度の増井投手以来、通算71度目。オリックスと並んで、チーム最多タイの選出となった。則本投手は首位を快走する楽天のエースであり、レアード選手は、昨季日本一に輝きながら今季は苦しんでいる北海道日本ハムの主砲。2人の立場は異なるが、チームの勝利に少しでも貢献したい気持ちは同じだ。この名誉ある賞を贈られたことを改めて自信にして、今後ますます熾烈を極めていくであろうペナントレースを戦い抜いてほしい。
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