【試合戦評】10連敗中の巨人を相手に打線の粘りと好救援で埼玉西武が逆転勝ち。

パ・リーグ インサイト

2017.6.6(火) 00:00

「日本生命セ・パ交流戦」の2カード目で、東京ヤクルトを相手に2勝1分と勝ち越したパ・リーグ3位の埼玉西武。今日から始まる3連戦は、セ・リーグ4位の巨人が相手となる。先発は埼玉西武が野上投手、巨人がエース・菅野投手である。

2005年から開始された交流戦の対戦成績を見てみると、埼玉西武は巨人に対して通算で18勝31敗1分と最も相性が悪い。11連敗が懸かっていることもあり、今日の試合における巨人の意地は侮れないものがあるだろう。しかし野上投手は、前回登板でセ・リーグ1位の広島に対して8回途中2失点と好投。見事首脳陣からの期待に応える投球を披露した。今日もこれまで通りの安定感を発揮して、3連戦の大事な初戦をものにしたい。

初回、野上投手は巨人打線を3者凡退に切って取る。2回表も、先頭のマギー選手に粘られ球数こそ要したものの3人で攻撃を終わらせ、順調な立ち上がりを披露した。

しかし、立ち上がりの投球から一転し、3回表に巨人打線につかまってしまう。まずはこの試合が今季初出場となった陽選手に2点適時打を浴びて先制を許すと、4回表に阿部選手が適時打。4回までに3点のリードを許す。

序盤から埼玉西武が追う展開となったが、直後の4回裏に打線が意地を見せる。1死から4番・浅村選手が安打で出塁し、2死から6番・栗山選手が中前打で2死1,2塁の好機を演出。この場面で7番・メヒア選手が菅野投手の速球を逆らわずに右前へ打ち返す適時打。続く外崎選手も続き、先制を許した埼玉西武がすぐさま1点差に詰め寄った。

そのままの勢いで勝ち越したい埼玉西武だったが、6回表に9番・小林選手の適時打などで2点を奪われる。スコアは2対5となり、リードを3点に広げられる。しかし、またもや埼玉西武打線が粘り強く菅野投手に食らい付く。

直後の6回裏、1死から6番・栗山選手が、低めの変化球をすくい上げる右翼席への4号ソロ。打った瞬間それと分かるベテランの一発ですぐさま2点差とすると、続くメヒア選手が3安打目となるフェンス直撃の二塁打を放ち、8番・外崎選手が四球を選んで1死1,2塁の好機を作る。そして9番・炭谷選手が中前への適時打で1点差。なおも1死1,3塁の場面で1番・金子侑選手は打ち取られるが、その間に3塁走者が生還しこれでスコアは5対5。埼玉西武が試合を振り出しに戻す。

さらに7回裏、先頭の秋山選手の四球を皮切りに、1死1塁から3者連続の四球。押し出しで勝ち越しの1点をもぎ取ると、1死満塁から8番・外崎選手の犠飛でさらに1点を追加。この回2点を奪い、埼玉西武が試合終盤でついにリードを握る。

8回裏にも、キャプテン・浅村選手の7号ソロで巨人を突き放し、試合は8対5で埼玉西武が勝利。先発の野上投手は6回途中5失点と本来の力を発揮できなかったが、後を継いだ平井投手、牧田投手が無失点に抑えて流れを引き寄せ、シュリッター投手、守護神の増田投手がリードを守り切った。試合中盤まで巨人にリードを握られる展開が続いたが、投打がともに諦めずに意地を見せた埼玉西武の粘りが勝った。

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