【試合戦評】ルーキー・玉井投手がうれしいプロ初白星。北海道日本ハムが最終回に鮮やかな逆転劇

パ・リーグ インサイト

2017.6.2(金) 00:00

「日本生命セ・パ交流戦」最初のカードで勝ち越しを決め、今日から阪神との3連戦に臨む北海道日本ハム。甲子園で行われる初戦の先発マウンドには、高梨投手を送る。対する阪神の先発は岩貞投手である。高梨投手は、5月16日に今季4敗目を喫して先発ローテーションを外れたが、その後は中継ぎで結果を残してこの日を迎えた。久しぶりのまっさらなマウンドで、チームに3連勝目をもたらしたい。

初回、高梨投手は万全の立ち上がりとは言えず走者を出すものの、阪神打線の攻撃を4人で終わらせる。2回裏は3者凡退に抑え、3回裏はピンチを招きながらも要所を締めて無失点。阪神の岩貞投手も、球数を要しつつも北海道日本ハム打線に2塁を踏ませず。試合序盤は、両投手による静かな展開が続く。

中盤に突入し、試合が動く。まずは4回裏に高梨投手が5番・原口選手に一発を浴びる。さらに5回裏にも、9番・岩貞投手の安打や1番・糸原選手の適時打で1失点。なおも続くその後のピンチは高梨投手が踏ん張って凌いだが、北海道日本ハムは試合中盤で2点のリードを奪われる。

反撃を見せたい北海道日本ハムの7回表の攻撃。先頭のレアード選手がフェンス直撃の二塁打を放ち、6番・大田選手のゴロの間に進塁する。そして1死3塁の好機で、7番・大野選手が、2番手の桑原投手の変化球を捉え、三遊間を破る適時打。北海道日本ハムが終盤に1点を返し、1点差に詰め寄った。

その後は鍵谷投手、公文投手、玉井投手ら救援陣が無失点に抑えて、1点差を維持したまま打線の援護を待つ。

ここで1点を挙げなければ試合終了となる9回表、追い込まれた北海道日本ハム打線が奮起する。先頭のレアード選手が内野安打で出塁し、6番・大田選手が四球を選ぶ。続いて大野選手が犠打を決めて1死2,3塁の絶好機を演出すると、8番・中島卓選手が起死回生のスクイズを決行。土壇場で北海道日本ハムが2対2の同点に追い付き、試合を振り出しに戻す。さらに中島卓選手が盗塁を成功させて1死2,3塁。この場面で、代打・松本選手が左翼線ぎりぎりへの2点適時二塁打。これでスコアは4対2となり、セ・リーグ単独トップの17セーブを挙げているドリス投手を打ち崩した北海道日本ハムが、劇的な逆転を果たした。

その裏、サヨナラを狙う阪神の攻撃を守護神・増井投手が抑え込み、試合は4対2で北海道日本ハムが勝利。先発の高梨投手は5回1/3を投げて被安打8、奪三振7、与四球1、失点2。久しぶりの先発登板ながら粘って試合を作り、無失点に抑えてプロ初勝利を挙げた玉井投手らの救援陣とともに白星を呼び込んだ。阪神との3連戦初戦は、北海道日本ハムがまず1勝。前カードから3連勝を決めたこの勢いのまま、敵地でのカード勝ち越しを果たしたい。

記事提供:

パ・リーグ インサイト

この記事をシェア

  • X
  • Facebook
  • LINE