パ・リーグ6位の千葉ロッテとセ・リーグ2位の阪神の3連戦。千葉ロッテが石川投手、阪神が秋山投手で「日本生命セ・パ交流戦」の初戦は始まった。
石川投手は、4月18日以来の一軍復帰戦となった前回登板で、7回4失点(自責2)と粘投したものの初回の失点が響き、復帰後初白星を飾ることはできなかった。千葉ロッテは、交流戦が始まった2005年から2年連続で交流戦1位に輝き、昨季も2位につけるなど、この時期を得意としているイメージがあるが、対阪神戦は21勝24敗5分とわずかに分が悪い。しかし昨季は近年の傾向を覆して、3勝0敗で阪神を破った。対戦相手の毛色も雰囲気も変わるこの機会に、石川投手はなんとか自身の勝ち星と、低迷するチームの復調のきっかけをつかみたい。
初回、石川投手は立ち上がりを攻められ、3番・糸井選手に2ランを浴びる。2点を先制され、試合の流れを阪神に奪われたと思われたが、2回裏に反撃。1死から6番・井口選手、7番・パラデス選手が連打で1死1,2塁の好機を作ると、8番・三木選手が2点適時二塁打を放ち、すぐさま試合を振り出しに戻す。さらに、2死2塁から1番・大嶺翔選手が初球から振り抜き、左翼席に飛び込む勝ち越しの2ラン。「前回の石川さんの登板の時にミスをしてしまい、今日は何とか助けたい気持ちがあったので、それがいい方向に出て良かった」と語る気持ちの入った一発でスコアを4対2とし、千葉ロッテが2点のリードを握る。
しかし、直後の3回表には先頭の高山選手にソロを浴び、4回表には9番・梅野選手のスクイズで同点に。5回表にも4番・福留選手の適時打などで6点を失い、4対10。千葉ロッテは中盤で大量リードを奪われる。
阪神の6点リードで迎えた5回裏、千葉ロッテ打線が意地を見せる。先頭の荻野選手、3番・清田選手、4番・角中選手が3連打で無死満塁の絶好機を招くと、5番・鈴木選手が死球を受けて押し出しで1点。なおも無死満塁から6番・井口選手が犠飛を放ち、さらに2死1,3塁から8番・三木選手の適時打で、この回3点を返す。スコアを7対10として、千葉ロッテが阪神に3点差に迫った。
しかし千葉ロッテは、6回表と7回表に3点を失い、9回表にも2点を奪われ万事休す。9回裏に2死から、昨季まで阪神に在籍していた柴田選手が代打で出場するものの、反撃ならず。7対15で悔しい敗戦を喫した。
千葉ロッテの先発・石川投手は4回1/3を投げて7失点。後を継いだ4人の中継ぎ陣もすべて1失点以上を喫した。打線は三木選手が猛打賞を記録するなど気を吐いて2桁安打を放ったが、投手陣が踏ん張れず。激しい打ち合いに敗れ、交流戦白星発進とはならなかった。
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