今日から6月18日までの間、異なるリーグ同士での18試合を行う「日本生命セ・パ交流戦」。パ・リーグ1位の楽天とセ・リーグ3位の巨人の3連戦初戦は、Koboパーク宮城で行われる。先発は楽天が辛島投手、巨人が菅野投手。
辛島投手は、7試合を投げて5勝2敗、防御率3.24。楽天は爆発力のある打線が注目されがちだが、辛島投手のように安定した投球を継続できる先発陣も、パ・リーグ首位を快走するチームを支えている。セ・リーグ単独トップの防御率1.58を誇る菅野投手を打ち崩すのは容易ではないが、強力打線と鉄壁の守りを噛み合わせて、パ・リーグ1位の強さを見せつけたい。
初回、辛島投手は巨人打線を危なげなく3人で打ち取る。その裏、1番・茂木選手が10球粘って安打を放つと、2死1塁から4番・ウィーラー選手が、菅野投手のスライダーを捉え、打った瞬間にそれと分かる豪快な2ラン。「自分一人ではなく、チームで打った一発だよ。
この一発でチームに勢いがついてくれるといいね」と振り返る主砲の一振りで楽天が2点を先制し、早くも辛島投手を援護する。
直後の2回表、先頭のマギー選手から始まった連打と6番・村田選手の適時打などで3点を奪われ、楽天はすぐさま逆転を許す。しかし、2回裏、先頭の島内選手と7番・岡島選手が連打を放ち、8番・藤田選手が犠打を成功させて1死2,3塁に。ここで9番・嶋選手が中前への適時打を放って試合を振り出しに戻すと、1死1,3塁から1番・茂木選手が菅野投手の直球を捉えて右翼への勝ち越し適時打。スコアを4対3とし、試合の主導権を奪い返す。
楽天の1点リードで迎えた3回表。7番・石川選手の適時二塁打で1点を失い、またも同点となるが、その裏、3番・聖澤選手が安打で出塁すると、4番・ウィーラー選手が失策で出塁に成功。無死1,2塁から5番・銀次選手の打席でまたも失策が絡み、2塁走者が生還して1点を返す。すぐさま勝ち越しを果たすと、1死1,3塁から7番・岡島選手の犠飛でさらに1点。スコアを6対4とし、楽天が2点のリードを握る。
5回裏にも、2死から7番・岡島選手が四球を選び、8番・藤田選手が「ここで2点入るのと入らないのとでは大きな違いですからね。いい1本が打てて良かったです」と語る右翼席への2ラン。6回裏には先頭の茂木選手が四球を選び、2番・ペゲーロ選手が安打を放ち、3番・聖澤選手が死球を受けて無死満塁。絶好機が訪れると、4番・ウィーラー選手がこの試合2本目となる満塁本塁打。さらに5番・銀次選手が安打、6番・島内選手が四球で1死1,2塁とすると、代打・三好選手がだめ押しの適時二塁打。楽天が中盤に7点を追加して13対4とし、巨人を大きく突き放す。
7回表に坂本選手の適時打で1点を奪われ、楽天の8点リードで迎えた9回表のマウンドには小山投手が上がる。昨季まで在籍していた古巣を相手に球数を要しながらも、無失点で切り抜けて試合を締めた。
試合は13対5で楽天が勝利。先発の辛島投手は3回4失点と課題を残す登板となったが、セ・リーグ防御率トップの菅野投手を打ち崩した打線の好調ぶりと、4回以降を投げて1失点に抑えた救援陣の安定感は変わらず。このままの勢いで交流戦も駆け抜けて、パ・リーグの下位5チームに今以上に差を付けたい。
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