【試合戦評】投げ合いを制したオリックス・山岡投手がうれしいプロ入り初勝利。チームは長いトンネルを抜ける価値ある1勝。

パ・リーグ インサイト

2017.5.28(日) 00:00

今季初の3連勝中とようやく波に乗り始めた千葉ロッテ。先発は今季初登板、オリックスとは好相性の関谷投手。安定した投球でチームの連勝に貢献したいところ。一方、現在9連敗中と危機的状況のオリックス。先発はいまだ勝ち星のないドラ1ルーキー・山岡投手。持ち味の力強い直球で、念願のプロ初勝利をもぎ取ることができるか。

初回、関谷投手はあっさりと3者凡退で抑え、上々の立ち上がりを披露。その裏、好調の3番・清田選手が二塁打を放つと、続く4番・角中選手が「関谷が今シーズン初登板なので、楽な展開でなげさせてあげられれば」と語った左翼への今季初適時打で千葉ロッテが1点を先制する。

続く2回表、オリックスがT-岡田選手の内野安打と続くモレル選手が一度もバットを振ることなく四球を選び、無死1,2塁と絶好の好機を生むが、関谷投手の打たせて取る投球が冴えわたり無得点に終わる。その裏、千葉ロッテの8番・三木選手が四球を選び、田村選手が内野安打で2死1,2塁と好機を広げるも、こちらも得点につなげることができない。

3回から6回にかけて、両先発が毎回のように走者を背負いながらも、それぞれの持ち味を生かし、無失点。試合は動かず、こう着状態に突入する。

再び試合が動いたのは7回表。6番・中島選手が安打で出塁すると、8番・安達選手がスライダーを左翼へ運び、1死1,3塁に。すると、続く若月選手が左翼へ適時二塁打を放ち、オリックスが同点に追い付く。なおも2死2,3塁の場面で千葉ロッテは関谷投手から土肥投手にスイッチ。しかし、代打・宮崎選手が2球目のチェンジアップをはじき返し、値千金の勝ち越し適時打。オリックスが一気に試合をひっくり返す。

7回裏、好投を続けていた山岡投手に代わり、近藤投手がマウンドへ。2者連続三振を含む無失点投球で抑えると、8回はルーキー・黒木投手がマウンドに上がる。清田選手、鈴木選手に四球を与えて1死1,2塁のピンチを迎えるも、強気の直球勝負でピンチを切り抜ける。

オリックスの1点リードのまま迎えた9回裏。マウンドには守護神・平野投手を送り込み、2死2塁のピンチを招き、2番・荻野選手の打球は中前へ。2塁走者が本塁への突入を試みるも、中堅手・駿太選手が驚異の返球で、生還を阻止。堅い守りでリードを死守した。

1点差の接戦を制したオリックスは、長いトンネルを抜け、ようやく連敗脱出。好投を続けながらも白星に恵まれなかった山岡投手が待望のプロ初勝利を挙げた。一方の千葉ロッテは、今季初の同一カード3連勝を逃す痛恨の逆転負けとなった。

パ・リーグの本拠地でスタートするセ・パ交流戦。現在下位に沈む両軍だが、交流戦でセ・リーグチームを破ってチームの立て直しをはかり、勝ち星を重ねる好機となることに期待したい。

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