フレッシュオールスターはウエスタンが投手戦制す。MVPは石垣雅海

パ・リーグ インサイト

2018.7.12(木) 20:34

北海道日本ハムファイターズ・清宮幸太郎選手(C)PLM
北海道日本ハムファイターズ・清宮幸太郎選手(C)PLM

イースタン先発の千葉ロッテ・種市投手は故郷に錦を

弘前市運動公園はるか夢球場で行われた「プロ野球フレッシュオールスターゲーム2018」では、序盤のリードを守り抜いたウエスタン・リーグ選抜が3対1の快勝を飾った。

イースタンの先発を託された青森出身の千葉ロッテ・種市投手は先頭から2者連続で安打を浴びたものの、二塁手の埼玉西武・金子一選手の好守もあって続く打者を併殺に打ち取り、最後は直球で三振を奪って1イニング無失点。持ち前の快速球を披露して存在感を見せ、出身地のマウンドに錦を飾ってみせた。

イースタンの2番手は東北楽天のドラフト1位ルーキー・近藤投手。簡単に2死を取った後に四球を与えて走者を許したものの、捕手の古賀選手(東京ヤクルト)が盗塁を刺したことで、結果的に3人でウエスタンの攻撃を終わらせた。

福岡ソフトバンク・周東選手は俊足で魅せる

ウエスタンは2番手で福岡ソフトバンクのサブマリン、高橋礼投手をマウンドに送る。2死から内野安打と盗塁で2塁に走者を背負うが、一軍でも活躍を見せていた金子一選手を落ち着いて三ゴロに打ち取り、無失点に抑えて先制点を許さなかった。

攻撃面で最初に存在感を放ったのが福岡ソフトバンクの育成ルーキー、周東選手だ。3回裏の第1打席で左中間を破るエンタイトル二塁打を放つと、フェンスさえ越えていなければ三塁に到達しようかという脅威のスピードを披露。

続くオリックス・福田選手が中前に安打を放つと、中堅手の悪送球を見た周東選手が俊足を飛ばして三塁から生還し、ウエスタンが先制に成功する。

さらに、2死1,3塁のチャンスで打席に入ったオリックス・西村選手が、鮮やかに右翼前にはじき返し、ウエスタンに貴重な2点目をもたらす適時打に。青森山田高校で活躍した西村選手にとっては第二の故郷といえる青森で、4番としての仕事を果たして成長した姿を披露してみせた。

清宮選手はさすがの一発で反撃

直後の4回表、先頭で打席に入った北海道日本ハム・清宮選手が右翼のポール際に見事な本塁打を放ち、あっという間に試合は1点差に。しかし、4回裏に中日の石垣選手がソロを放って、再びウエスタンが点差を2点に広げる。

5回裏には埼玉西武のドラフト1位左腕・齊藤大投手がマウンドに。イースタンでも防御率5.08と苦闘を強いられているが、この試合では落ち着いたピッチングを披露。2番からの好打順を3者凡退に斬って取り、本来の実力の一端を垣間見せた。

6回裏のマウンドには千葉ロッテの岩下投手が上がり、最速150キロを超える直球を武器に、力で押すピッチングを見せる。2死から四球と盗塁で得点圏に走者を背負うが、後続を一ゴロに打ち取り無失点。右肘の手術を乗り越えた21歳右腕が、その能力の高さを示した。

7回表にはオリックスのドラフト2位ルーキー・K-鈴木投手が登板。先頭打者に四球を与えたものの、2つの三振と盗塁死で3人で攻撃を終わらせ、即戦力右腕としての実力を発揮。「K」の登録名通りの高い奪三振能力を披露した。

7回裏のマウンドにはルーキーながら一軍でも活躍を見せていた北海道日本ハムの西村投手が登場し、今日2安打と当たっている周東選手から始まる打順を3者凡退に抑え、一軍で通用するだけの確かな実力を改めて示している。

優秀選手賞には周東選手と清宮選手、MVPには石垣選手

イースタンは2点を追う9回表に3番・清宮選手からの好打順を迎え、1死から敵失で2塁に走者を送るも、後続が倒れて万事休す。5回以降は無失点リレーを見せたウエスタンが最後まで試合の主導権を渡さず、3対1で快勝を収めた。優秀選手賞には周東選手と清宮選手が、そしてMVPには石垣選手が輝いている。

野手陣では周東選手と福田選手がそれぞれ2安打を放ち、下位から上位へのチャンスメイクをきっちりとこなした。また、清宮選手はプロ野球人生で1度きりの舞台で見事に本塁打を放ち、その勝負強さと怪物ぶりを改めて示している。

投手陣はパ・リーグに所属する投手全てが無失点という見事な成績を収め、それぞれ持ち味を示して首脳陣へのアピールに成功している。

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