【試合戦評】売り出し中の上林選手が勝ち越し打。福岡ソフトバンクが接戦を制し3連勝

パ・リーグ インサイト

2017.5.19(金) 00:00

昨夜の勝利で6連勝を飾ったパ・リーグ3位の埼玉西武。2位の福岡ソフトバンクと対決する今日の先発マウンドには、エース・菊池投手を送り込む。菊池投手は現在、リーグトップの防御率1.08を誇り、すでに4勝をマークしているが、福岡ソフトバンク戦ではプロ入り以来一度も勝ち星を挙げられていない。エースとしての信頼を今以上に得るため、そしてチームの連勝を伸ばすためにも、「鬼門」を破る快投を期待したい。

対する福岡ソフトバンクの先発はバンデンハーク投手。現在両チームのゲーム差は3.0。埼玉西武が3連勝すれば、この3連戦でリーグ順位が入れ替わる。埼玉西武とのゲーム差を広げ、首位・楽天に迫るべく、今日の初戦は負けられない。

初回、菊池投手は連続三振でテンポよく2死までを奪う。3番・柳田選手と4番・内川選手には連打を浴びるが、源田選手の好返球もあり、無失点に抑える。その裏のバンデンハーク投手も、先頭の秋山選手に5球目を捉えられるが、あわやフェンス直撃となる打球を柳田選手が好守で阻み、無失点で切り抜ける。

2回表、早くも試合が動く。2死から7番・松田選手が左中間への7号ソロ。直近の5試合で1本の被弾も許していなかった菊池投手の変化球を叩き、福岡ソフトバンクが先制に成功する。しかしその裏、先頭のメヒア選手が四球を選び、犠打などで2死3塁とすると、8番・外崎選手が「雄星さんが投げているので、失点された後にすぐに追い付くことができてよかったです。雄星さんがんばれ!」と振り返る同点適時打。埼玉西武がすぐさま試合を振り出しに戻す。

その後、試合は投手戦の様相を呈する。福岡ソフトバンクの遊撃手・今宮選手や埼玉西武の一塁手・メヒア選手の好守も光り、スコアボードには次々と0が並んでいく。

再び試合が動いたのは、1対1の同点で迎えた7回表。先頭のデスパイネ選手が痛烈な当たりを放って無死2塁とし、続く中村晃選手のゴロの間に進塁する。そして2死3塁から、8番・上林選手が、菊池投手の直球を右翼線へ弾き返す適時二塁打。スコアを2対1とし、終盤で福岡ソフトバンクが勝ち越しに成功した。

8回裏に登板した岩嵜投手、9回表に登板したシュリッター投手の好救援もあり、両チーム追加点を挙げられないまま、福岡ソフトバンクの1点リードで迎えた9回裏。マウンドに上がった守護神・サファテ投手は走者こそ出すものの、2死から代打・岡田選手を打ち取って逃げ切り。自身15セーブ目を挙げた。

緊迫した投手戦は、結果的に2対1で福岡ソフトバンクが勝利した。これでひとまず、この3連戦でのリーグ2位の地位は安泰ということになる。敗れた埼玉西武の先発・菊池投手は、8回を投げて被安打7、奪三振7、与四球2、失点2。十分に先発の仕事は果たしたが、プロ入り初となる福岡ソフトバンク戦での勝ち星獲得とはならなかった。

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