【試合戦評】楽天・岸投手が初対決の古巣を相手に好投。チームは20勝一番乗り

パ・リーグ インサイト

2017.5.7(日) 00:00

1勝1敗の五分で迎えた3連戦の最終戦。昨日大敗を喫した埼玉西武は、昨シーズン途中の加入以降、8連勝中のウルフ投手が先発。対する楽天は岸投手が昨年までの本拠地・メットライフドームで今季初先発。そして古巣・埼玉西武打線とも初対決となった。昨日は打線の大幅な組み替えが成功した楽天が20安打を放つなど、ここまでは初戦が6点差、2戦目が8点差と大味な試合展開が続く。それだけに今日は、両投手の好投に期待がかかる。

初回、埼玉西武・ウルフ投手は昨日20安打の楽天打線を3者凡退に抑え上々の立ち上がりを見せる。一方の岸投手も先頭・秋山選手から三振を奪うなど初回を打者3人で終え、静かな立ち上がりとなる。

2回裏に埼玉西武は中村選手の安打から無死1,2塁の好機を作るも、後続が続かず無得点に終わる。するとその直後の3回表、楽天は先頭の岡島選手が二塁打で出塁すると、犠打で1死3塁とし9番・足立選手のスクイズで先制。さらに茂木選手が二塁打を放って再び得点圏に走者を置くと、ペゲーロ選手が4月22日以来となる8号2ランを放ち楽天が3点を先制する。

援護を受けた楽天・岸投手は直球とカーブで緩急をつけ、3回以降は得点圏に走者を進めさせない安定した投球を披露。一方のウルフ投手も4回以降は本来の打たせて取る投球でテンポよく抑え、中盤は両チームともに無得点に終わる。

終盤に入り、楽天の3点リードのまま迎えた7回裏。1死から中村選手が高めに浮いた直球を見逃さず、左中間後方の外周コースに飛ばす特大の9号ソロを放つと、6試合ぶりに5番に入ったメヒア選手が5号ソロで続き埼玉西武が一気に1点差まで詰め寄る。

岸投手が7回までを2失点に抑え、8回はルーキー・森原投手がマウンドに上がる。ここまで17試合を投げ防御率1点台の安定感そのままに埼玉西武打線を抑え、試合は1点差のまま最終回に突入する。

9回裏のマウンドには楽天の好調を支える守護神・松井裕投手がマウンドに上がる。7回に本塁打を放っている中村選手、メヒア選手を相手に圧巻の投球で3者凡退に抑え、手に汗握る緊迫のゲームをきっちりと締めくくった。

楽天が1点差の接戦を制し、今カードを勝ち越しで終えた。岸投手は7回を2失点に抑え今季2勝目を挙げ、移籍後初のメットライフドームでの登板を白星で飾る結果。勝利の方程式も完璧に機能し、首位の座をガッチリと固めた。一方、埼玉西武のウルフ投手は3回の3失点が響き今季初黒星。昨季の加入後から続いていた連勝も8で止まってしまった。チームとしても今季日曜日の初黒星となり、借金は今季最多に並ぶ2に。上位から離されないためにも、来週のビジターでの連戦に向けてチームを立て直していきたいところだ。

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